世の光の時間です。 いかがお過ごしですか? 原田憲夫です。
昔よく父から、「一つ屋根の下にいるのが家族だ。 家族は一緒に食べるものだ。」って言われました。
それは私が十代の半ばを過ぎて親たちと一緒に行動するのは気恥ずかしくなっていた頃でした。 『今はいいよ。」とか「あとで食べる。」とか言うと父が出てきて言うんです。 「一つ屋根の下にいるのが家族だ。 家族は一緒に食べるものだ。」
今は少子化や核家族が進み、同じ家族であっても、それぞれカプセル化してしまって、せっかく一つ屋根の下にいながら一緒に食べることをしない。 そんな話を聞くたびに、昔父に言われたこのことばを思い出します。
旧約聖書箴言15章17節という所にこんなことばがあります。
「野菜を食べて愛し合うのは、肥えた牛を食べて憎み合うのにまさる。」
ここで言う「野菜」というのは貧しい人の食事のメニューを指しています。 そして「肥えた牛」というのは王様の食事つまり富める人の代表的なメニューのことです。 聖書が言っているのは、どんなにつつましい生活であっても神を愛し神に愛されている、そんな神の愛に包まれている人々は、食べ放題・飲み放題の贅沢三昧な生活を送りながら憎みあい争いあっている人々よりずっとずっと幸せだ、ということです。
食べることはとても平凡なことです。 それだけに食べることの中に私たちの素顔が映しだされるものです。 例えば、気まずいことがあった人とは一緒に食事をしないとか、食べることを通じて私たちの心の内側にある思いや感情が浮かびあがってきます。 それは一つの家族の中だけのことではありません。 親戚・隣近所・国と国・民族と民族。幸せのしるしは一緒に食事ができることではないでしょうか。
そういえば最近あなたは誰と一緒に食事をしましたか? 聖書は言っています。
「野菜を食べて愛し合うのは、肥えた牛を食べて憎み合うのにまさる。」
願わくは、あなたの今日が笑いに包まれ、愛が溢れた日でありますように。
( PBA制作「世の光」2009.3.7放送でのお話しより )
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