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学校Ⅳ 十五才

2014年06月27日 | 映画の名言、映画の迷言

山田洋次監督の学校シリーズ最終章“十五才 学校Ⅳ”は、不登校の大介少年が屋久島へとヒッチハイクを続けながら、成長していく物語です。

途中さまざまな人と出会い、さまざまな体験を積み重ねていきます。九州日向に住む引きこもり青年“登“は、大介と意気投合します。別れ際に彼が送った「浪人の歌」は、山田監督が実際に出会った引きこもりの少女の詩が元になっています。

草原のど真ん中の一本道をあてもなく浪人が歩いている。ほとんどの奴が馬に乗っても、浪人は歩いて草原を突っ切る。

早く着くことなんか目的じゃないんだ。雲より遅くてじゅうぶんさ。この星が浪人にくれるものを見落としたくないんだ。

葉っぱに残る朝露。流れる雲。小鳥の小さなつぶやきを聞き逃したくない。だから浪人は立ち止まる。そしてまた歩き始める。

映画の中で、この詩は二度繰り返されます。最後のシーン。登校途中に登の口から出るこの詩は、爽やかで勇気と希望に溢れたものでした。

現代社会の中で、がむしゃらに生きる人がいれば、ゆっくりと生きる人が居ても良い。人はそれぞれの生き方があって良い。そんな社会であるべきだ。山田監督は作品を通してそう語りかけているようです。



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