原田城跡、旧羽室家住宅－３は和風部分です。
もちろん、玄関の方から廊下を通って座敷に行くこともできるのですが、サンルームからも横手の小さな扉をくぐって座敷の南側の縁側（廊下）に出ることもできます。縁側は畳敷き＋板敷きで、明るく伸びやかです。
座敷は二間の続き座敷になっており、数寄屋造りでシンプル＆洗練されています。床の間もスッキリしていますが、床脇の天井に竹を配したりが面白いです。縁側の天井も含め、旧羽室家住宅ではあちこちに竹がうまく用いられていて、軽やかさのあるデザインとなっています。
欄間も当然、伝統的・重厚な透かし彫りなどではなく、華美さや豪勢さを廃した簡素な美しさです。これはこのお宅全体に当てはまります。
廊下のほの暗さもこれまたよろし。
天井・照明ともにきちんとデザインされていますね。
そして、離れの和室へ。こちらも数寄屋風で茶室としても使えます。
こちらも床脇の竹の使い方などが印象的です。
離れの縁側（廊下）も良い眺めで、気持ちよさそうです。
室内写真の最後は、今は一般公開されていない２階へ上がる階段部です。
階段室の天井は網代になっており、遠目にもこれは見事。
いずれ２階も拝見したいものです。
下の写真は、階段部を少しだけなら上がっても良いですよと言って頂き、１枚だけ撮らせて頂いたものです。
最後に、いったん外に出て、本来の正面玄関に当たるという西側に回ってみました。門柱はちょっと珍しい石の使い方でした。
旧羽室家住宅は和風部分・洋風部分ともに、モダンでシンプルかつ軽やかな感じのデザインがなされていると思いました。規模的にはかなり大きい邸宅ですが、そのデザイン故に品の良さや清々しさが感じられます。また、一方では細かく見るとみどころいっぱいで、色々説明を伺いながら結局２時間も見学させて頂きました。どうもありがとうございました。