明日はウィーンへの移動日なので、プラハの夜は今夜が最後です。そこで、大好きな「市民会館」の中にある「スメタナ・ホール」でコンサートを鑑賞することにしました。ここは「プラハの春音楽祭」のメイン会場となるホールで、音楽祭は毎年、このホールにおけるスメタナの連作交響詩「わが祖国」の演奏で始まります。中では2曲目の「モルダウ」が有名ですね。
チケットは前日に購入済みです。オーケストラは新プラハ・コレギウムという室内オーケストラで、プログラムはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」全曲とヴィヴァルディの「四季」全曲です。このオーケストラ、帰国してからネットで検索してみるとCDも数枚出していました。観光客向けのコンサートの場合、名曲のピックアップを多数聴かせるものが多いと思うのですが、これは割とじっくり聴かせようとするプログラムだと思いました。料金は900コルナ/人で、日本円にすると約6000円とちょっと高めでしょうか。会場がメインのホールである「スメタナ・ホール」でない場合は800コルナの料金設定のようでした。つまり100コルナは場所代とも考えられますね。でも、美しいホールを見ることができるのであれば、プラス100コルナは全然高くありません。実はこのチケット購入で笑い話があったのですが、これについては機会があれば別途で書きたいと思います。
スメタナ・ホールは3階(?)にあるのですが、そこへ行くまでにとても美しい空間が広がっています。エレベータ回りも大理石や金色の装飾満載の超ゴージャスで、アイアン・ワークも極上。控えめな照明も素晴らしいです。いやが上にも期待が高まりますね。
クロークでコートを預けたあと、3階に上がっていよいよスメタナ・ホールへ。ホールそのもののエントランスがまたビューティフルです。おー、ワインを飲まれているお客さんもおられます。
そして中へ入ると・・・。
オォーッ!装飾はひかえめでスキッとした感じですが綺麗です!
天井は外から見えるドームの真下になるのでしょうか。つまり、昼間だとドーム部から淡い光が入ってくるということでしょうね。ここにもステンドグラスがあるようなので、それはそれは美しいやろなあ。
コンサートは2階席で聴くことにしました。写真撮影禁止などの注意表示はなく、コンサート前には皆さんフラッシュバシバシで写真を撮りまくっています。
オケは総勢13名でしたが、ヴァイオリン・ソロの方の音色は美しく、アンサンブルも極上でした。また、演奏ぶりを見てかなりの熱演だと思いました。「四季」をコンサートで聴いたのは前橋汀子+ミラノ・スカラ座管弦楽団メンバー(at ザ・シンフォニーホール)以来です。あのときはアンコールを6曲くらいやってくれたなあ・・・。
私たちは2階席中段に座ったこともあってコンサート中も少し(「春」の第一楽章と「冬」の全楽章)ビデオにも収めました。音もよく響いていてこれはビデオにもバッチリ入っていました。月曜日の夜だったのでお客さんが少なく、それがちょっと寂しかったとは言えますが、良い思い出になりました。
コンサート後は雨がかなり降っていたこともあって、夕食は近くのデラックス・ホテル「インペリアル」にある「カフェ・インペリアル」でとることにしました。
このカフェ、天井・壁・梁・柱が美しい陶器モザイク装飾で埋め尽くされています。1914年に造られた建物を利用しており、プラハで最も美しいカフェの一つと言われているそうです。それにしても、こんなインテリアは初めてでビックリしました。ソファ席に座ったのですが、店内はなかなか高級感にあふれています。名前はカフェですが、もちろん料理も注文できますし、ビールも飲めます。夕食として羊料理とパスタを注文しましたが、なかなか美味しかったです。もちろん、食後にはコーヒーも頼みましたが、サービスでパンもついてきて得した気分です。また、ここのウェイターさんはとても感じが良くサービス精神にあふれ、支払いの際に一番若い人だと思うのでうが、ちょっと多めにチップを上げたらとても喜んでくれました。これが本来のチップなんでしょうね。こうしてプラハ最後の夜を充実&至福のひとときで締めくくることができました。