そう、「今年こそ終止符」が打たれる

そう、「今年こそ終止符」が打たれる


「ことしこそ終止符」 名護市長、初日の出に決意
 【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が予定されている名護市辺野古の松田ヌ浜には1日、初日の出を見ようと市内外から約200人が集まった。稲嶺進名護市長も共に初日の出を拝み「ことしこそは辺野古問題に終止符を打つ」と決意を新たにした。
 午前7時すぎ、太陽の光が雲間から差し込み砂浜を照らすと、集まった市民らは朝日に向かって手を合わせた。浜では、辺野古への新基地建設に反対する有志らが「かぎやで風」や「てぃんさぐぬ花」などを演奏し、最後は参加者全員でカチャーシーを踊った。
 稲嶺市長は「いい正月でーびる」と笑顔であいさつ。「市長選から衆院選挙まで皆さんの思いが花開いた年。2015年は花が実を結ぶ年にしたい。辺野古問題に終止符を打つ。きょうをスタートに力を合わせて進もう」と語り掛けた。
 14年に生まれた亮太ちゃんを抱いて初日の出を眺めた與儀利絵さん=中城村=は「自然な状態が残っているすごくきれいなビーチ。親になって、息子のためにもそのまま残したいという思いが強くなった」と話した。
     琉球新報 1月3日(土)

 稲嶺名護市長は、「市長選から衆院選挙まで皆さんの思いが花開いた年。2015年は花が実を結ぶ年にしたい。辺野古問題に終止符を打つ。きょうをスタートに力を合わせて進もう」と語った。
 名護市長選、名護市議選、知事選、衆院選と辺野古移設反対派か勝利した。翁長氏が当選すれば辺野古移設は止められると革新幹部は市民に向かって豪語した。翁長知事もあらゆる手段を使って辺野古移設を阻止すると宣言している。
 辺野古移設阻止の態勢ができあがったように思わせるが実は逆である。実際は辺野古移設反対派の大勝は辺野古移設阻止には不利な状況になったのである。
今が辺野古移設反対派の絶頂期である。ということは安倍政権にとってこれ以上悪い状況になるということはないということである。であれば安倍政権は辺野古移設に思い切った行動が取れる。
 今が最悪なのだから、なにをやってもこれ以上悪くなることはないのだからこれからは積極的に辺野古埋め立て工事を進めていくことができる。翁長知事と駆け引きすることも妥協することも必要がない。
 
 一方翁長知事には難題が山積みしている。その一つが法律である。
 翁長知事にとって辺野古埋め立てを阻止するには絶対に突破できない大きな壁がある。それは公有水面埋め立て法という法律である。知事が埋め立てを承認した後で取り消ししたことは過去の歴史では一度もない。それは取り消しが非常に困難であることを意味している。

 翁長知事は埋め立て申請を厳しく審査して瑕疵があれば撤回または取り消しをすると宣言しているが、県の土木建築の専門家が審査した結果瑕疵がないと判断したのである。県の専門家が一度承認した埋め立て申請を再び審査して撤回できるという法律はないはずである。
法律上は埋めたいを承認したのに一年以上も経過してから埋め立て申請を取り消したとしても有効ではないはずである。だから、翁長知事が取り消しただけでで工事を中止させることはできない。
工事を中止させるには翁長知事は取り消しが正当であることを主張して、工事を中止させるように訴訟を起こさなければならない。一旦埋め立てを承認したのだから、翁長知事が埋め立て工事を阻止するには裁判に判断を委ねるしかないのだ。
 埋め立て工事を中止させることができる瑕疵を見つけることは困難であるが、瑕疵を見つけたとしても裁判の判断に委ねるしかないない。裁判では国防が問題になるから、中止のハードルは非常に高い。
 それだけではない。申請承認をしてからすでに一年以上になる。翁長知事が瑕疵を理由に裁判かけるには二年近くかかるだろう。そうなれば裁判の結審が出るには三年はかかるだろう。申請承認を三年近くなって取り消すことができるかどうか。私は法律について詳しくないから判断できないが、恐らく無理だと思う。
 翁長知事が辺野古埋め立てを阻止するには、埋め立て申請の瑕疵を見つけること。工事を中止するために訴訟を起こし裁判に勝つことである。
 二つの点を考慮すれば翁長知事が埋め立て工事を阻止するのは不可能である。
問題は瑕疵だけではない。瑕疵を見つける前にも大きな壁がある。防衛局が出した美謝川工事の変更申請である。変更を阻止するには変更内容に納得できないことの質問を続けていく方法しかない。質問することがなくなれば変更申請を承認しなければならない。県は四度目の質問をしているが、まもなく沖縄防衛局から回答が来るだろう。申請を許可しないためには六度目の質問をしなければならない。沖縄防衛局と県側の知恵比べになるが、質問をいつまでも続けることはできないだろう。質問が終わった時、翁長知事は変更申請を承認しなければならない。もし翁長知事が承認を断れば国は訴訟を起こすことになる。
 大田元知事が反戦地主の代理署名をしなかったことで国が訴訟を起こし勝ったことと同じように100%国が勝つ。裁判になればむしろ辺野古埋め立てを止められないことがはっきりする。
 翁長知事は変更申請を承認するしかない。

 翁長知事や稲嶺市長が「民意」を主張しても、法律という大きな壁が存在している。法律には「民意」は通用しない。辺野古移設阻止を強行すれば裁判が翁長知事や稲嶺市長の思惑を粉砕するのだ。


沖縄平和運動センターの山城博治議長は「去年は苦しかったが、何とかいい年越しができた。厳しい状況の中にも一筋の光明を見いだし、明るい1年にしたい」
        「琉球新報」
去年までは光明があるのを信じることができた年であった。今年前半も光明が見いだせ、明るい一年になるのを信じることができるだろう。しかし、後半からは光明が消えていくのを感じるようになる。年末になると絶望で怒り狂うだろう。今年は山城議長の希望と絶望の年になる。


 革新勢力は敗北することがわかっていても裁判しようとするだろうが、保守である翁長知事に裁判をする勇気はないだろう。

 稲嶺市長は「ことしこそ終止符」と言っているが、確かに終止符が打たれる可能性は高い。しかし、それは稲嶺市長の思惑とは逆の意味の終止符である。
 稲嶺市長や革新にとって翁長市長の役目は辺野古埋め立てを阻止することである。大田元知事が法律違反行為をしてでも反戦地主の代理署名を断ったように、革新は埋め立てを阻止するためには法律違反も平気でやる。革新は翁長知事にも同じことを求めている。
 だから、翁長知事が沖縄防衛局が出している美謝川に関する変更申請を許可した時、革新側は翁長知事を非難するだろう。翁長知事得意の弁舌でどんなに弁解しても平気で法律を破る革新側に翁長知事の弁解は通用しない。

 今年の半ばから後半にかけて埋め立て申請に瑕疵がないことを翁長知事は言わざるを得ないだろう。つまり翁長知事は埋め立てが阻止できないことを宣言するだろう。それは革新にとって絶対に許せないことである。革新の翁長知事非難は激しくなるだろう。
辺野古移設を阻止できない翁長知事は革新とって必要がない存在である。
今年は翁長知事と革新側の蜜月の関係に終止符が打たれる年である。

辺野古移設反対派が小選挙区で全員勝利して、沖縄では辺野古移設反対派が圧倒的に強いが、国会に目を移すと辺野古移設反対派の共産党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたちの衆議院の議席はわずか27議席である。辺野古移設反対派は圧倒的少数である。国会で辺野古移設反対を広めることは不可能である。

翁長知事も国会でも辺野古移設阻止はできない。残る可能性はキャンプシュワブゲートや辺野古の海のカヌー隊による実力阻止である。
辺野古沖の飛行場建設の時は移設反対派がボーリング調査を実力で阻止した。政府は移設反対派の激しい抵抗に会い飛行場建設をあきらめた。
その後、小泉元首相は稲嶺元県知事の要請で県外移設をしようとしたが受け入れる県がなくて断念し、今度は辺野古の陸上に移設しようとした。
民主党政権になり鳩山元首相も県外移設をしようとしたが、失敗し辺野古移設に戻った。
二度も失敗した県外移設の体験から残された方法は辺野古移設しかないことを安倍政権は知っている。唯一辺野古移設しかないと考えている安倍政権には小泉元首相や鳩山元首相のような迷いはない。淡々としかし確実に辺野古移設を進めていくだけだ。

安倍政権の強い決意にキャンプシュワブゲートや辺野古の海のカヌー隊は歯が立たないだろう。
安倍政権は沖縄県警に任せることはしない。沖縄県警は革新に同調しているところがあり、革新に甘い。衆議院選挙の時、安倍政権が辺野古移設から離れた時に、沖縄県警は革新の要求に応じてキャンプシュワブに入るトラックを止めた。
辺野古の海でのボーリング調査の時にも沖縄県警は反対派がボーリングのやぐらに上るのを取り締まらないで反対派のやりたい放題にさせた。辺野古の海への移設を中止させたのは沖縄県警の裏の協力があったといっても過言ではない。
数年前に二人の米兵による婦女暴行事件があった時、米軍は那覇市の飲食街の見回りを県警と一緒にやってくれるように申し込んだが県警は断った。断った理由は日米地位協定があるために、もし米兵を逮捕しても留置するのは米軍だからといった。
見回りは沖縄県民が米兵の被害にあわないのを目的にしている。見回りは県民を守るためであったのに米軍よりも県民を守らなければならない県警が米軍との見回りを断ったのである。マスコミは県警が独自に見回りをしているという報道はしていなかった。もしかすると県警は米軍のように特別見回りはしていなかったかもしれない。
県警は県民を守るよりも日米地位協定への反発のほうが強い。革新の思想に近い。
警戒を県警に任せたら、革新が実力で埋め立て阻止することができるかも知れない。安倍政権はそのことも知っている。

政府関係者によると、防衛省は作業が進展しない要因の一つに貨物車両の往来に抗議する市民らの行動を挙げ、首相官邸に報告していた。
政府は移設に反対する市民らの「妨害行為」(関係者)の排除が不可欠だとして、警察庁に警備を強化するよう求めた。
      「琉球新報」
政府の要求で警備強化を強めていくのは確実である。


ゲート前では市民と機動隊とのもみ合いで11月に高齢の女性が頭を打って負傷する事例もあったことから、県警がどこまで強制的に対応するかは不透明だ。
       「琉球新報」
高齢の女性が頭を打って負傷したからこそ警備を強化するのである。警備を強化してトラックの前に立ちはだかったり、トラックにすがるようなことをなくすことによって負傷事故は起こらないようになる。反対派の味方である琉球新報は「どこまで強制的に対応するかは不透明だ」と述べているが、負傷者を出さない方法は取り締まりを強化することである。反対派の横暴な行為が激しくなればなるほど取り締まりは強化していくだろう。
それでも暴力行為がなくならない場合は往来妨害罪を適用して逮捕するだろう。最後の手段として違法な国道沿いの座り込みを排除することもやるだろう。埋め立て反対派が実力で阻止するのは不可能である。

(防衛局は)6月ごろをめどに、埋め立ての本体工事に着手したいとしているが、昨年12月に就任した翁長雄志知事は「辺野古に新基地は造らせない」と強調しており、政府に作業の中止を求めるほか、前知事による埋め立て承認の検証作業に近く入る予定だ。
    「琉球新報」
 
翁長知事が政府に作業の中止を求めても、中止することはない。翁長知事の埋め立て承認の検証に琉球新報は一縷の望みを持っているだろうが、瑕疵を見つけることができるか否か依然の問題として、承認してから一年以上も経過してから検証することに有効性があるか否かがある。公有水面埋め立て法という法律は知事の政治姿勢の区別はしない。法律からみれば仲井間知事も翁長知事も県知事としては同一人物である。同一人物が申請を承認したのに一年以上も過ぎてから再検証をし、申請を取り消すことができるだろうか。知事の気まぐれに法律は付き合わないだろう。

 今年は辺野古埋め立てが確実に進められることがはっきりする年である。そして、翁長知事と革新が分裂する年である。

2014/12/24 に公開

平成26年12月24日水曜日に放送された『沖縄の声』。本日水曜日では、「安倍政権­大勝の意義」、コラム「来年は三年計画最後の年、新しい闘いのはじまり」、「自民党県­連の革新の洗脳から覚醒し、解体出直しを」、この三つのテーマについてキャスターの又­吉康隆にお話いただきます。
※ネット生放送配信:平成26年12月24日(水)、19:00~


出演:
 又吉 康隆(水曜日担当キャスター)
 大城 和桂子(水曜日担当キャスター)


沖縄の声
次のニコ生放送配信は平成27年1月14日(水)、19:00~



■「住みよい那覇市を作る会」
(代表者:金城テル)よりのお願い。


現在、那覇市障害者福祉センター訴訟(翁長雄志後援会々長がこのセンターを管理し事業を行っている福祉団体の会長をしていた件)と久米至聖廟訴訟(翁長前市長が龍の柱をシンボルとする中国との交流拠点づくりを進めていた件)ではそれぞれの訴訟内容が複雑なため、担当弁護士をそれぞれ置いて那覇市住民訴訟を行っています。被告は那覇市と翁長雄志氏です。知事になったからといって責任が逃れられることはありません。

本件は徳永、照屋両弁護士が手弁当で代理人を務めていただいておりますが、訴訟実費を含む活動資金が枯渇しております。

何とぞ訴訟活動を継続するために広く皆様のご支援をお願いします。

支援金の口座

ゆうちょ銀行口座

住みよい那覇市をつくる会

名  称 スミヨイナハシヲツクルカイ
記  号 17090
口座番号 10598191
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