波と狛のつれづれ日記

日本スピッツ波と狛と、ときどき箔

今昔の命山

2017-06-17 01:25:23 | その他
こんばんは、白黒茶々です。
今年に入ってから、袋井市南部に新たに3つの命山(いのちやま)ができたというので、私はを連れて行ってみることにしました。 3年前の春にも、私と箔はそのようなところを訪れたことがあるのですけど、その頃はまだ波はいませんでした。それよりも、「命山」という名前を初めて聞いたという方のためにも、今回は改めて順を追ってレポートさせていただきます。



ということで、まず私たちは中新田(なかしんでん)命山というところにやって来ました。 木々に覆われてこんもりとしているのが、命山であります。こちらは、見学者のために駐車スペースや小公園が整備されていますね。



せっかくなので、箔波ちゃと一緒に登ってみます。 とはいっても、山頂に続く遊歩道のようなものは整備されていませんね。よく見たら、箔の足にリードが絡まっていますし。はい、この直後に彼は滑りました。



それでも、すぐに頂上に到達しました。命山のことを示す石碑はあるのですけど、こちらも公園化はされていなくて、草むらとなっていました。
静岡県袋井市南部の旧浅羽町地区は、海岸沿いに標高の低い平野が続いています。地震などで津波が発生しても、すぐ近くに山や高台のようなものはありませんでした。 延宝8年(1680年)8月には、東海地方を襲った台風によって高潮が発生。その地域の住人が流され、300人もの老若男女が犠牲となってしまいました。その教訓を生かして、その地域では災害があったときに避難できるように、いくつかの人工の山が造られました。 その後も、その地域が水没するほどの災害に見舞われたことがあったのですけど、新たに造った山のおかげで、たくさんの人の命が救われました。こちらの小丘も実際に使われたみたいで、浸水時には丘の上から舟に乗って遠州横須賀まで食料を調達に行ったという記述が残っています。 このような山は「人の命を救う山」ということで、「命山」と呼ばれるようになりました。その役割りはもちろんのこと、ネーミングセンスも素晴らしいですね その先人の知恵を生かして………



今から4年前、東日本大震災から2年後となる平成25年(2013年)に、国道150線沿いにこちらの湊命山が造られました。鉄骨作りの避難タワーも設けられたのですけど、そちらはいずれ錆や老朽化が来るので、維持管理が大変です。 一方の命山は、ある程度広い土地が必要なのですけど、丈夫で高潮や津波にも強いので、一度造っておけば半永久的に残り続けるのですよ。 ………と、せっかく命山トークで盛り上がったところで申し訳ないのですけど、こちらの命山は私たちは以前にも登ったことがあるので、今回はスルーさせていただきます。
ということで、話と場所は先ほど触れた中新田命山にまで戻ります。そこから程近い、遠州横須賀との境には………



昨年の3月に、新たな命山が造られたのですよ ちなみに、その名前は「きぼうの丘」といいます。………って、命山ではないのですか ま、まあ、近くの中新田命山と混同してはいけないので、ここはヨシとしておきましょう。



きぼうの丘は海抜2,5mのところに7,5mの高さまで土盛りされて造られたので、標高は10mとなります。



麓から頂上までは、階段が続いているのですけど………



こちらのスロープでも登っていくことができます。



高さが高さだけに、あっという間に登り詰めてしまいましたよ 箔波ちゃ、この山を征服した気分はいかがでしょうか?



登頂部は400㎡もあって、けっこう広いですね。 箔波ちゃが、かなり遠くに見えますよ。案内によると、こちらには400人も収容することができるそうです。



ノッてきたので、次の命山に参ります。 きぼうの丘の東の湊西地区には、今年の2月にまた新たな命山が造られました。 あまりに新しくて、まだ法面の芝生が育ちきっていませんね。その名はズバリ、「江川の丘」………って、こちらも命山ではないのですか?



江川の丘は、確保できた土地が細長いということもあって、それに合わせた形となっております。頂上にまっすぐに続くスロープが、印象的ですね。それから、先のきぼうの丘と同じように、その麓にはトイレが設置されています。



それから、こちらは海抜1,9mのところに8,1m盛り土され、標高は10mとなっております。



ここはやはり、そのスロープを一気に駆け上がっていきたいですね。



やはり登頂部も、細長いですね。 こちらはきぼうの丘よりはやや小さく、300㎡に300人収容となっていました。



江川の丘から海岸までは、こちらの方向に約1,3km。ちょっとわかりにくいのですけど、遠方に見える松林の向こうのあたりだと思います。



あともう1ヶ所、江川の丘と同時期に東同笠・大野地区にも「寄木の丘」という命山が設けられたそうですけど、今回は新旧合わせて3つもの命山を登頂したこともあって、私はお腹一杯になってしまいました。いや、むしろお腹は空いてきたのですけど、ここは命山登りたい欲が満たされたと、ご解釈くださいませ。
東日本大震災からは、津波の破壊力と恐ろしさを思い知らされ、私たちの災害に対する認識は、根底から覆されるほどでした。 そのことから、沿岸部に防潮堤や防潮壁が造られたりしているのですけど、大自然の猛威に完全に抗うことはできないと思います。やはり災害があったら、逃げることを基本にするべきです。 そのような場面に、命山があると心強いですね。 まずは自分の命が大事ですけど、万が一のときにはできるだけ箔と波も救いたいです。


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