出来るだけ長く吐く息を、体の中へ吐き、体の中へ入って行く息を追うように、そのことだけに意識を集中します。 出来るだけ長く限界ギリギリまで息を吐きます。 全部吐き切ると苦しくなって、後が続きません。そのちょっと手前で軽く息を止め、また大きく息を吸います。
無理をしながらも、決して無理をしない、あくまでも自然の流れを大切にします。 これは我流の逆腹式呼吸を実践する中で、感得して頂きたいことです。
このような呼吸を、真っ暗闇の中で行なっていれば、意識は吐く息だけに集中できます。 1時間の座禅時間は、あっというまに過ぎていきます。
意識が集中する中でも、ふと日常的な問題解決しなければならないようなことが、頭をよぎります。 そんなときは無理に、雑念を払うことなく、そのことを静かに考えてみます。
不思議なことに宇宙の叡智が、そっとサジェスチョンを与えてくれるのです。 こう考えたらどうですかと。 出された答えは、後でゆっくり考えても驚く程です。
このような経過を辿って、次第に自分自身の考え方が形成されて行くようでもあるのです。