私は胡座を組んで静かに座禅をすることを、修行のように思ったことは、一度もありません。 体の中へ出来るだけ長く吐く呼吸を通して、体に微妙な変化を感じ、その変化も様々な動きを伝えてくれます。 そんな変化を楽しみながら、毎日1時間座禅を続けてきました。
微細な脳細胞と経絡が絡み合うようになっているため、絶えず脳を刺激します。 また骨と皮が接触している背中や頭部や顔面など、その変化を感じる部分は、多々あります。
逆腹式呼吸を行いながら座禅を行なっているとき、45分から1時間経過してくると、脳への刺激も優しくなり、日常的なストレスから解放されるような感覚になります。 更に、セクシャルなエクスタシーを遥かに超える、崇高な至福感を与えてくれるのです。
この感覚は、30分の座禅では得られないものです。 私が座禅は最低1時間は行う必要があると言っているのは、この感覚は30分では得られないためです。 30分では野球で云えば、本格的な練習を行う前にする肩慣らしなのです。 肩慣らしを何回行なっても、本格的な練習にはならないのです。
また真の意味で、座禅の楽しさも感得できないのです。