先日、私のところに逆腹式呼吸について、どのような呼吸法であるかを聞きにこられた知人が、「自分の仕事を通して座禅する」ということが大切ではないか、そのような考え方があっても良いのではないかと話してくれました。 それ以来、そのことが心に引っかかっていました。
大学の級友が、自分の心情を述べていたときに、「私は自分の仕事を通して、自分自身の人間性を高めることが、信条です」と書いてある記述をみて、そんな考え方があるんだなあと思っていたのです。 そのことも私には、心ひかれるものがあったのです。
そんなときに、知人から上記のようなことを聞き、改めて級友の言もあり考えてみました。
私自身は座禅を始めてから、自然とあらゆる物事に対して、深く考えるようになったのですが、それまでは体を動かすのが好きで、動きの中でしか物事を考えることを、してこなかったきらいがあります。 そんな自分を省みますと、静かに物事を考える癖のある人はいいのですが、なかなか深く考えることは難しいかもしれません。
そんなときに千葉に住む別の級友から、自分は今度私の近くで座禅(静功)をすることになった、との呼び掛けがあったのです。 私は自分の健康問題から気功のなかの静かな功(静功)を、行うようになっただけですが、暗闇の中で静かに深く呼吸をしながら、生まれて初めて座禅を行うようになって、物事を静かに深く考えるようになって行ったと思っています。
座禅を行うようになってはじめて、知人の話や級友の話の意味が、ある程度分かるようになってきました。 その意味では、意識しなかった呼吸を意識し、吐く息を出来るだけ長く吐き、吐く息をイメージで体の中へ吐き、吐く息だけに意識を集中する呼吸法は、私を良い意味で変革してくれていると、感じております。