感想・・・・素晴らしい論理

2011-06-26 23:57:35 | 専門家のありよう



今日は、一日中、寒く、霧雨が降り続いていました。
その中、今年もムクゲが咲きだしました。ほぼ去年と同じ頃です。

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[註記追加 27日 8.48]

「玄海原発」の稼動再開に向けて、「住民に対する説明会」が開かれた、というニュースが報じられていました。
「住民」というのは、説明者側が選んだ住民。選んだ「基準」は不明です。しかも、僅か7人。
この「説明会」を、地元のケーブルテレビを通じて放送した(させた)とのこと(メディアの「役割」も問われるはずです)。

この期に及んで、まだ「前代」と同じようなことを繰り返している、同じようなやり口が通用すると考えている、その時代錯誤もさることながら、その「内容」を聞いて、驚きました。

一言で言えば、「安全と見なされるから安全である」、という恐るべき論理。しかも、訳の分らない《専門用語》を「これみよがしに」に並べている。
これで、人を納得させることができる、考えているとするならば、福島原発の事態を、まったく真摯に理解していない、ということを証明しているようなもの、と私なら考えます。

世の言う「安全神話」はタメにするものだった、という事実が明らかになった今、別の新たな「神話」をつくればコトが進むと考える、その安直さ。
多分、この次は、稼動を再開しないと、地元(の「経済」)が疲弊するぞ、金をやらないぞ、という「脅迫」のはず。
地元の「長」の発言に、すでにその兆しが見え隠れしていました。

金をばらまいて、地域が潤う、ということを「経済」(あるいは地域の振興)と言うのは、誤りです。私は、そう思います。
「経済」とは、本来どういう意味であったか、考え直すべきではないでしょうか。

ついでに言えば、水産業に「民間の資本」を注入すると復興が進むいう「提案」や、山を崩して盛土と合わせて平地をつくり街をつくる、という「提案」も報じられました。
これもまた、この期に及んで、まだこんなことを言うのか・・・・、というのが私の感想です。
そういう「提案」は、やはり、「経済」という語の原義が忘れ去られていることの証左にほかならないのです。

「経済」とは、「経世済民」(経国済民)を略した言葉です( economy の原義も考えてください)。
この原義にそわないのであるのならば、別の語を使ってもらいたいものです。別の語、たとえば「銭儲け」。

経済については、下記を。
「経済とは何だ」

27日付毎日新聞のコラムにも、福島原発の地下防汚壁建設が進まない「素晴らしい論理」の存在が指摘されています。[追加 27日 8.48]
  「風知草」

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