ガラパゴス化現象

 昨日に続いての新聞ネタである。2、3日前の読売新聞で「ガラパゴス化」という言葉を見かけた。

 例えば携帯電話。1990年代初頭に実用化された日本の携帯電話第2世代の規格である「PDC」は、ヨーロッパの「GSM」との世界規格争いに敗れた。その後の第3世代ではiモードが大ヒットしたが、これは日本国内だけの話で、世界規格となっていたGSMとの互換性は無く、iモードが全世界に進出することは無かった。

 このように、日本は世界に誇る最先端技術を持っていながら世界的規模での規格化が出来なかったために、その先端技術が日本国内でしか通用しない現象を「ガラパゴス化」と云うのだそうだ。ご存知の通りガラパゴス諸島(正しくはコロン諸島)は南東太平洋上にある絶海の孤島。天敵となる大型の陸棲哺乳類がいないことから独自の進化を遂げた固有主が多いことで知られるが、日本独自の技術がこのガラパゴスの独自進化に例えられているのでる。

 システムの根幹になる技術の開発に膨大な費用をかけてもそれが日本国内でしか通用しない、つまり輸出ができない技術であれば開発に要した経費の回収が出来なくなるということだ。過去にはVHSのように世界を席巻した技術もあったわけだが、こと携帯電話に限っては日本はまさにガラパゴス。輸出ができないから世界市場のシェアが僅かに4%(国内メーカー10社の合計)。だから脱「ガラパゴス」を目指さなければならないと云う訳なのである。
 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、「新」あじさい寺、長谷寺の紫陽花。一昨日にも書いたようにここの人出は大したものですが、位置関係から人の姿を極力排した写真を撮ることが可能です。と云いながら良く見るとお堂の軒下に人影が(^^;。
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