クリスマス

 今年はいつもより遅く、12月になってようやくクリスマスがやってきましたと書くと、えっ!と思われる方も多いと思います。なんだか毎年書いているようでちょっと気が引けるのですが、今年も少しだけ書いておきたいと思います。

 クリスマスは、多くの方がご存知の通りイエス・キリストの誕生日であるとされている日です。「あるとされている」と書いたのには、実はイエスの誕生日には諸説があるからなのですが、一般的には12月25日がその日だと信じられています。ですから12月25日がクリスマス、つまり降誕祭(こうたんさい)ですね。

 で、このクリスマスの前にクリスマスを待つ時期があるのです。これを待降節(たいこうせつ。アドベントとも)と言います。漢字を見ていただければその意味がお判りだと思いますが、「降誕を待つ時期」という意味ですね。この待降節はクリスマスの3週間前にはじまります。

 ただ、その「3週間前」の数え方がちょっとややこしいのです。今年のカレンダーで説明しますね。今年のクリスマス、つまり12月25日は月曜日ですが、その前の日曜日を待降節第4の主日(日曜日)と言います。前の週の日曜日が第3、その前が第2で第1の主日(日曜日)が12月3日となり、この日からクリスマスが始まるのです。つまり12月25日の直前の日曜日の3週間前からクリスマス(待降節)が始まるのです。

 今年は25日が月曜ですから3週間と1日前からクリスマスと言うことになり、曜日廻りの関係で一番遅いクリスマスの始まりとなります。逆に25日が日曜日ですとその前の日曜日の3週間前の日曜日が待降節第1の主日となり、25日の4週間前、つまり11月の最後の日曜日からから「クリスマス週間」に入ることになります。11月最後の日曜日あたりにクリスマスツリーの点灯式が行われたりするのは、一番早いクリスマスの始まりを毎年採用していると言うことなのでしょう。

 さて、クリスマスの終わりはと言えば、実は25日ではないのです。正解は1月6日です。キリストは12月25日にベツレヘムで生まれたとされているわけですが、このときに天に輝いた星に導かれた3人の博士が、ベツレヘムの馬小屋の、飼い葉桶の中で眠るイエスの元にたどり着いたのが1月6日なのです。つまりようやくこの日になってイエスの誕生、そして存在が人に知られることになったわけです。ですから公現日。この日をもってクリスマスが終わることになります。したがってクリスマスを祝うツリーやリースは1月6日まで飾っておくと言うことになります。

 でも、日本の多くの家庭や商店では26日の朝にはクリスマスの飾りはすっかり取り払われ、新しい年の(日本の)神様(歳神様)を迎えるための門松が飾られることになります。唯一神であるキリスト教の神様のひとり子であるイエスも、日本では八百万の神の一つと考えられているのかも知れませんね。

今日は蛇足の1枚。東京都下某所の頭上を覆う紅葉です。
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