BMW、ザウバーを買収

 このところ低迷を続けているザウバーに、ついに業を煮やしたのか、BMWが噂どおりザウバーを買収、2006年からはフルワークスチームとして参戦することが発表された。

 これはこれで悪くないと郷秋<Gauche>は思うけれど、また一つプライベートチームが消えていくのは何とも寂しい。かつてのようにDFVエンジンさえ積んでいればプライベートチームでも勝つことができた時代とは違うと言うことだ。

 こうなると2006年のプライベート・チームはレッドブルと愛すべきミナルディ、2チームだけになってしまう。昔はこんなじゃなかったのに。

 フジテレビが全戦中継を始めた1987年には15チーム26台が参戦しているが、ワークス体制での参戦はマクラーレン、ウイリアムズ、ロータス、ベネトン、フェラーリの5チーム10台だけで残りの10チーム16台(1台参戦のチームが4つあった)は所謂プライベートチームだ。ティレル(もっと昔にはタイレルと呼んでいた。懐かしいぞ!)、 AGS、マーチ、ローラの4チーム5台はなんとコスワースDFZでの参戦だ。

 ホンダターボエンジンを搭載しワークス体制で参戦するウイリアムズとDFZを積むAGSとの差は今年のルノーやマクラーレンとミナルディ以上の差があった。例えばホンダエンジンが1-4位を独占した第7戦イギリスGPでは、ウイリアムズの65周に対してAGS/コスワースDFZを駆るパスカル・ファブルは何と6周遅れの59周でフィニッシュしている。

 もっともセナがドライブするロータス99T/ホンダでさえ1周ラップされているから、マンセルとピケのウイリアムズ・ホンダが速すぎたと言えるけどね。ちなみにこのレースの中嶋悟はセナの更に1周遅れ。ただし、これは中嶋のマシンの燃料が残り少なくなっていたためにマンセルに更にもう1ラップされることでガス欠を免れるという作戦ではあったけれど、中嶋の背後にマンセルが近づいていたことは確かだな。いかんいかん、話が横道にそれた。

 まっ、何が言いたいのかというと、DFVのプライベートチームでもレースを楽しみ、そして勝てたのははるか昔のことであって、今のF1は巨大自動車メーカーが面子をかけて戦う商業至上主義のレースとなってしまったということだ。

 では、そんなレースはつまらないかと言えば決してそうではない。自分のクルマと同じエンジンを積んだマシンが隣の親父のクルマに勝ったら愉快じゃないか!もっとも、自分のクルマのエンジンとF1のエンジン、同じ字体でHONDAと書いてあっても、ほとんどなんの関係もないけど。

 と言いながらウイリアムズ・ホンダがコンストラクターズ・チャンピョンになった時、担当の営業さんが記念にとFW11Bのプラモデルを持ってきてくれたぞ(今でも組み立てずに記念にとってある)。逆にプジョーエンジンが勝てないままプロストと共にF1を去って行ったときには自分の306が急にショボク見えたりしたけれど、これはこれで楽しい?!

 ここでもう一度プジョーがカムバック。そしてVW-Audiが参戦、そうだ、ポルシェとフォードもカムバック、GMグループはオペルブランドで参戦だ。俄然面白くなるんだけどなぁ。


 今日の1枚は南天の花。もっぱら秋から冬にかけて赤くなった実を楽しみますが、ジミーではありますが花だって、勿論咲きます。
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