福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

イエテボリ・テクニック

2012-05-21 | 歯みがきのこと

虫歯予防に最も効果的な手段は、フッ化物を適切に使用して取り入れることです。フッ素入り歯磨きは皆さん使用していることと思いますが、この虫歯予防率は25%ほどです。
これは正直大ざっぱな数値で、通常量の歯磨き剤を使用して、その後に通常どおりうがいをした条件下でのものと思います。
業界内では常識になりつつあるのですが、イエテボリ・テクニックという、虫歯予防効果を高める歯磨き剤の使用法があります。ちなみにイエテボリとは予防先進国スウェーデンの都市の名前。
これは、特に難しい方法ではなく、以下の方法で歯磨き剤に配合されているフッ素を有効に取り入れるということです。低濃度、頻回のフッ素使用は虫歯の再石灰化に特に有効といわれていますので、虫歯初期がある場合には特におすすめです。

①歯ブラシに成人では2cmの歯磨き剤をつける(3~6歳では5mm、6~12歳では1cmが目安)
②歯磨き剤を歯面全体に広げる
③2分間磨く(特に方法にはこだわらない)
④歯磨き剤による泡立ちを保つ(途中で吐き出さない)
⑤歯磨き剤を吐き出さずに、10mlの水を含む
⑥そのまま30秒間洗口する
⑦洗口した分を吐き出し、それ以上の洗口はしない
⑧最低2時間は飲食をしない


歯磨き剤使用後の唾液中のフッ素濃度の変化から判断すると⑧の最低2時間というのは厳しすぎると思います。30分からせいぜい1時間くらいでOKではないでしょうか。ここまでしっかりやらなくても、歯磨き後のうがいを控えめにすることでも有効と思われます。
ある調査によると、日本人は歯磨き剤は少なく、その後のうがいはしっかりという割合が多いそうですから、意識を変える必要がありそうですね。
こと虫歯予防に関しては、しっかりみがく以上にフッ素を上手に利用することです。
より効果的なのは、フッ素濃度は一緒ですが、基本うがいをしない家庭用フッ素ジェルの使用ではあります。









ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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