歯を削る時に通常使用するキィーンと高い音がする器械は、業界では「タービン」(エアーで内蔵したタービンを回して高速回転している仕組みなので)、また、詰め物を磨いたり歯のクリーニングなどに使用している器械を「エンジン」(高速モーターを内蔵しています)と呼んでいます。これは実はジャパニーズイングリッシュで、英語では「High speed」、「Low speed」と呼ばれており変に簡単です。患者さんがイメージする歯を削る「いやな」音は、このタービンなのです。エンジンは音は大したことはありませんが、基本的には歯を削る効率はよくありませんし、振動が程々あってそれなりに問題はあります。エンジンは、タービンが登場普及するまでは主として歯を削る用途で使用されていました。
ここ数年ですが、5倍速エンジンといって、削る効率はタービンに匹敵するのですが、音が静かで振動も少ない器械が広まりつつあるようです。当院でも開業後しばらくしてからこの5倍速エンジンを導入して大いに役に立っています。というのは、5倍速エンジンの大きな長所は、同等のむし歯でもタービンで削った時に比べて痛みが出にくいということです。虫歯がある程度大きいと象牙質をいじるので痛みが出ることが多いというのが、今までの常識でした。ですから子どもの治療でも必要な場合は麻酔注射を行うわけですが、5倍速エンジンを使うことで、この頻度が随分減りました。
また、最近では詰め物の歯への接着性が良くなりましたので、以前ほど歯を削らなくなったこともあって、痛くない治療(麻酔もする時には痛いですからこれも痛みに含みます)ができる範囲が増えました。子どもも歯医者も楽というわけ。
当院で使用している5倍速エンジンです。見た目は通常のエンジンと変わりませんが、タービン用の切削用具(切削バーといいます)を付けて使用します。
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予防はプラークコントロールが基本ではあるのですが、あまり強圧で頑張って磨きすぎると、歯茎が傷ついて落ちてきて知覚過敏になったり、歯の間にものが詰まりやすくなったりというマイナスもあります。ご注意を。