福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

成長期による噛み合わせの変化

2024-07-17 | 歯並び、矯正の話

高校生になった女子の患者さんで、全体的矯正スタートです。
当院での管理歴は長く、以前から矯正相談はありましたが、数年前までは上下歯並びそれぞれ、そして上下噛み合わせはほぼOKでした。
ただし、成長期で下顎成長がみられれば矯正治療が望ましくなるかも、と予測してあえて経過を観ました。



現在も上下歯並びはほぼ問題なしですが、奥歯しかしっかり噛み合っておらず、開咬状態です。



ここ2年ほどの下顎の前方下方の成長によって、噛み合わせが悪化していると思われます。
反対咬合にはなっていませんが、上の前歯が前傾してさらに噛み合わず、結果上下前歯が出っ張った嚙み合わせになっています。
矯正治療後の後戻りや口唇とのバランスを含めて将来を考えると、抜歯矯正が望ましい例になります。
このような患者さんだと、デコボコ度だけ見ると抜歯矯正にはなりません。
矯正治療では、思春期の顎成長のコントロールはできませんので、早めに非抜歯で始めて、その後開咬の要素が出て来て結局抜歯というのでは問題です。
下顎成長の経過観察が適切と、再認識した1例です。



ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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