福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

噛み合わせの改善は優先で

2024-05-26 | 歯並び、矯正の話

反対咬合や上顎前突の噛み合わせの不具合がある場合、比較的早期の改善が優先されます。
歯並び改善は後ほど並べるのは簡単で、場合によっては永久歯抜歯が必要なので早期アプローチが無駄になります。
噛み合わせがほぼ良好であれば、歯並び改善がシンプルになるという関係があります。







乳歯列の安定期と永久歯前歯の生え始め時期にプレオルソ(マウスピースタイプ)使用を試みましたが、使用状況不良で治癒しませんでした。
噛み合わせが深いので、下顎前方誘導要素が大きく、一旦治癒すれば下顎後退して安定するタイプです。
プレオルソは乳歯列と永久歯生え始めでしたら同タイプ使用が可能で、患者さんにとってはエコノミーですが、残念でした。
次の一手として、リンガルアーチという裏側からの固定式ワイヤー装置で、上の前歯を前方移動予定です。
反対咬合の早期治療では以前から使われてきた装置で、入れて毎月調整すれば数か月で治癒しますので、治療予測性が高い装置と言えます。





こちらはセカンドオピニオンで上の前歯の出っ張りが気になるとのこと。
治療の要否や、必要な場合のスタート時期や装置についての相談です。
出っ歯ているためお口ポカン傾向があり、上下前歯間に下唇が入ってしまう咬唇癖を伴っています。
また噛み合わせが深く、下顎が後方誘導されている噛み合わせです。
このままだと悪化が予測されることを説明し、平均的な患者さんよりやや早めにプレオルソ(タイプ1)の使用を提案しました。
噛み合わせを上げながら突出を改善し、さらに咬唇癖のストップを図りますので、1年〜1年半の使用期間になるでしょう。
いずれも使用後に成長期がやって来て、反対咬合系、上顎前突系がどの程度になるか経過観察は必要です。
早期治療で、完璧でなくとも許容範囲になることもあるので、この時期のアプローチは重要と考えています。


ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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