福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

プレオルソの適応症その2

2017-10-18 | 歯並び、矯正の話

プレオルソは永久歯が出揃う手前くらいまでの年齢、すなわち4歳から11歳くらいまでが適応年齢です。
さらにどのような問題があるかで、使用に適する年齢は異なります。











この患者さんは小学校後半、乳歯奥歯が生え変わりの時期です。
前歯が出っ張って口も閉じにくい状態ですが、前歯出っ張りの主たる原因は噛み合わせが深いこと。
さらに習慣的口呼吸や下唇を噛む癖なども発生していて、これは程度を悪化させるマイナスファクターです。
現時点では、奥歯の噛み合わせは前後的には問題ありません。
この時期をうまく利用すれば噛み合わせが上がります。そうすれば、前歯の前傾も改善できます。
もう少しで全部永久歯になるので、そこまで待って全体矯正というのがむしろ当院の通法でした。言い換えると、今までこの時期適切な矯正治療オプションが無いということでした。
この患者さんは1年半くらいの予定で、プレオルソを使用開始しました。下の前歯があまりデコボコでないので、プレオルソのみで噛み合わせを上げる、そして上の前歯の前傾とスペースを改善できると判断したからです。全体矯正が不要になるか、シンプルになるだろうと予測されます。
出っ歯系は何でもプレオルソというわけではなく、年齢や歯の生え変わり状態、かみ合わせと歯並びなどを総合的にチェックして適応症例と判断しています。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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プレオルソの適応症

2017-10-18 | 歯並び、矯正の話

小児、青少年の矯正治療で種々の装置を使用していますが、最近プレオルソを使う例が増えています。
矯正治療の場合、まずは検査診断で最も適切な装置を検討するわけですが、就学前から小学校中ほどくらいまでの年齢では、他の装置よりプレオルソが優れていると思われる例があります。








4歳後半で前歯ががっつり逆の例。下顎が前方に誘導されるような噛み癖がついていますので、早期改善が望ましいと思われます。
上の前歯が内側に倒れていますので、固定型のリンガルアーチが望ましいと思いますが、治療に非協力で使えそうにありませんでしたので、マウスピースすなわちムーシールドを適用しました。
4か月ほど経過を観ましたが、かみ合わせが深いこともあってムーシールドの効果が不充分な状況でした。
そこで奥歯にかみ合わせを上げる処置、そして装置はプレオルソに変更しました。
ムーシールドは上手に使えてましたので、ほぼ同形態のプレオルソも問題なく使えており、1か月半後に経過観察。
治療開始から半年弱と言うところです。








今まさに改善中。まだ奥歯が良好に噛めていませんので、使用を継続してもらいます。
プレオルソでは直接的な歯の移動も起こりますので、上の前歯は前方に移動しており、写真にはありませんが下の前歯の前傾も若干改善しています。





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