福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

抜くか抜かないか?

2015-03-11 | 歯並び、矯正の話

永久歯の矯正治療で永久歯を便宜的に抜歯する必要がある場合があります。前から4番目、第1小臼歯の抜歯が一般的です。
どんな場合かというと、永久歯が大きすぎて歯ならびに入りきれない場合は皆さんもお分かりと思います。
また、例えば上の前歯の出っ張りを解消するのに、奥歯のかみ合わせのずれや骨格的要因が大きく、上の歯のみを抜歯する場合もあります。









これくらいデコボコでも歯を抜かず以下のような治療はできます。以下は治療終了後2年くらい。








かみ合わせも歯並びも良くなって安定もしていますが、上下前歯ともやや前方に出っ張って、口元の審美性にはやや問題ありです。
その改善には上下左右の第1小臼歯の抜歯が必要になります。









抜歯をしてでも出っ張りを改善したいというご希望で、また2年弱の矯正治療。
写真での変化以上に、口元、顔貌などの審美性の改善は見られます。
このような抜歯非抜歯の境界の場合、審美性や後戻りの少なさを優先すれば当然抜歯ですが、歯科医としても迷うところです。
患者さんによってどちらの優先度が高いか検討してもらいます。上記のどちらのフィニッシュでも、それぞれではないかと思います。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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永久歯の初期虫歯

2015-03-11 | むし歯予防の話

お子さんが幼児の頃から、虫歯予防ということで来院されるケースは、むしろ当院では普通です。
歯科は治療でなくて予防という考え方が皆さんに普及しつつあって、非常に嬉しいことです。
小学校低学年ころまでは、保護者の方が程ほど関わっていらっしゃると思いますので、比較的無事に経過していきます。ところがそれ以降、小学高学年から高校生頃までの時期が一生で最も虫歯が増えやすい時期です。虫歯の対象も、生え変わる乳歯ではなく永久歯ですから、一生関わってきます。
この時期は、さすがに保護者の方の関わりはほとんど無くなりますので、患者さん本人がいかに自分の歯を大切に思ってくれるかがポイントになります。
歯磨きの自立がなかなかできない場合もあって、私たちにとっても悩ましい時期です。


上の写真は小学校高学年の患者さん。ほぼ永久歯になって来ていますが、歯の生え際の部分の色がやや不透明なのにお気づきですか?
上の前歯とか下の奥歯の生え際の白濁で、これらはいずれも初期虫歯です。
歯磨きの問題もあるでしょうが、おやつや飲み物に関しても自立してくる時期です。広い意味での環境が変化していることが予測されます。





この患者さんは中学生で、歯のデコボコがあって矯正治療を予定しています。
歯が重なっている側切歯のところに不透明に変色している部分があって、これも初期虫歯です。
確かに歯磨きしにくい部位ですが、中学生以降くらいの虫歯は、歯間そして12歳頃に出てくる第2大臼歯のかみ合わせ部分ですね。

初期虫歯は進行したら削るね、歯磨き頑張ってね、というのが昔のレシピだったように思います。
現在はまずは進行ストップ、再石灰化を試みるのが最初です。そこで重要なのが、歯磨きはもちろんですがフロスとフッ素使用。
初期虫歯のストップには低濃度フッ素の毎日の使用がKEYですから、患者さんの行動変容をいかに起こすかというのが重要ではありますが、なかなか難しい部分でもあります。
歯周病の初発なども含め、歯とお口の健康にとって思春期は重要。





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