福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

早期治療が望ましい例

2012-02-28 | 歯並び、矯正の話

歯並び、かみ合わせの話。
前歯が乳歯から永久歯に生え換わる途中くらいで初診で来院した患者さん。下顎が本人から向かって右前に誘導されるようなかみ合わせでした。右半分くらいが逆のかみ合わせでしたので、上下の永久歯前歯が4本ずつ出揃うまで待ちました。小学校の終わりくらいになってくると、下顎の発育が進んできますので、だんだんと骨格的にもずれて、厄介になってきます。ですからその前の時期に早期の治療を行って、下顎の位置をできるだけ改善するのが望ましいわけです。下顎の関節が完成していませんので、かみ合わせがまだ不安定な分、言い換えると融通が利く時期でもあります。





奥歯で噛んでもらうと、下顎が本人から見て右にずれて、奥歯も含めて逆に噛んでしまいます。
上の歯並びの幅が小さいので、下顎をどちらかにずらさないと奥歯で良く噛めないわけです。





自力でほぼ前歯が噛みあうように下顎を後退させることができます。
上下の真ん中は1歯分くらいずれていますが、お口を大きくあけさせるとズレはかなり改善します。まだ骨格的な非対称はほとんど無いと思われます。
本人の左上の乳犬歯が早く抜けてしまい、前歯がそちらの方向に傾斜してしまったのもズレが大きく見える原因です。
上の歯並びの幅と前後的な長さを拡大し、上の前歯のズレを改善するのが良いでしょう。それによって下顎の位置が改善し、良い上下関係で噛めるようになります。周囲の筋肉等も適応していって、より安定していくと期待されます。
比較的簡単な装置でできる早期治療が有効で望ましい代表例です。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/

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