福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

痛くない歯科矯正の時代

2011-07-16 | 歯並び、矯正の話

皆さんが思っている矯正歯科治療のマイナスイメージのひとつ、それは「痛い」ということですよね。
マルチブラケット法といって歯に接着したブラケットにワイヤーをつなげる最も一般的な矯正装置が、他の装置に比較して治療初期に痛みがでやすというデメリットはあります。しかし、歯の移動はオプチマルフォースといって強からず弱からずの力が加わった時に最も効果が出ます。これを可能にしたのが、ブラケットの改良と弾力性あるワイヤーの開発です。弾力性のあるワイヤーの代表がニッケルチタン製の形状記憶ワイヤーです。以前はこのようなワイヤーがなかったのでワイヤーに多数のループを曲げて組み込んでいたのですが、ほぼ不要になりました。シンプルですので歯磨きもしやすいし、患者さんも歯科医師も楽です。
ブラケットにワイヤーを結び付けることで歯の移動が起こるわけですが、ブラケットの溝部分でのワイヤーの滑りが良いと弱めの力でOKですので、痛み少なくよく移動するわけです。このように改善されたローフリクション・ブラケットがメジャーになりつつあります。力の無駄がないですから、臨床的なオプチマルフォースは以前より小さくなっていると言えます。やさしく歯を移動するというイメージかな。





当院使用のニッケルチタンワイヤー。
かつては、NASA開発の特別なワイヤーのように言っていた歯科医もいましたが、今となっては特別なものではありません。
治療初期の極細のものから、1か月間隔くらいで段階的に太いものにチェンジしていきます。
白っぽいパッケージのワイヤーは、常温でプライヤーで曲げて、口の中で体温レベルになると弾力性が出るという、便利なものです。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
              http://www.futatsuki-dental.com/

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