福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯の癒合歯

2008-09-06 | 口の中の問題
癒合歯(ゆごうし)は隣りあったふたつの歯がくっついた状態になっているもので、永久歯ではほとんど見ませんので、乳歯特有のもののようです。
下の前歯に発生する頻度が最も高くなっています。歯の数が無くなる傾向の一表現形と考えられますので、後に生えて来る永久歯の数が揃っているか否かというのは将来的に気になる部分です。
癒合歯の形によっては、くっついている部分が溝のようになっており、その部分からむし歯になりやすいことがあります。そのような場合は、奥歯の溝部分の予防を応用して、シーラントで予防すると安心です。
次に生え変わり時期ですが、癒合歯は根の部分もくっついており大きいため、次に出てくる永久歯が乳歯の根を充分に溶かすことができず、生え変わりにくいとか位置がずれて出てくる場合も想定されます。
そのような場合は乳歯を抜かざるを得ないのですが、抜いて永久歯が出るのを誘導できるのは良いのですが、永久歯数が揃っていた場合、隣に出てくるべき永久歯の出るスペースが無くなってしまう問題も起こりがちです。
このX線写真のように4、5歳くらいになったらチェックして、生え変わりができるだけスムーズにいくように、歯医者さんで経過観察と必要な処置を受けることをお奨めします。



この患者さん(5歳)は乳歯の2番目3番目が癒合歯で、統計的には永久歯2番目の歯(側切歯)が欠如している確立が高いのですが、X線では全て揃っていました。
X線でも分かるように、1番目の歯(中切歯)が生え変わりそうな時期になってこれは問題なく生え変わりそうですが、隣の癒合歯が大きいため2番目の歯(側切歯)はスムーズに交換できないように思われます。



ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/
コメント (3)
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