福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

徒手矯正法?

2008-05-27 | 歯並び、矯正の話

小学校低学年の時期に永久歯前歯が生え変わって来ますが、この時期大きい永久歯が出てくるけれども顎というか歯並びの大きさはまだ伴っていないので、デコボコや歯の捻れ、かみ合わせが変というような状況は珍しくありません。歯並び相談も多い時期です。
上下前歯が逆に噛む反対咬合ですが、通常上下永久歯前歯がほぼ出てくるまで様子をみるのが一般的です。写真の患者さんは、上の真ん中の前歯(中切歯)が逆に噛みそうな位置に出てきました。
出始めから自然に前方に移動することもあるので暫くは様子を見て上下前歯が噛み合い始めた時期に再評価します。そのまま治ればまずOKですが、軽度に逆に噛んでいる場合、ヘラ状のスティックを上下前歯間に挟んで、上の前歯を押し出すような力をかけることで治ることがあります。
これは患者さん本人が家庭で行う作業で、厳密な回数や期間の設定はないのですが、あまり多く長期間行うと歯に悪影響を与える可能性があります。当院の場合1日3回、1回のヘラ押しを50~200回、期間は1~2週間とアバウトではありますが設けています。これ以上頑張って治らないのは適応ではなかったと判断して、装置を使って治療します。やはり軽度でないと治りませんので、程度と時期を判断してお願いしています。
元々、反対咬合になるような顎の位置や骨格もあったりしますので全て解決という訳にはいかないかも知れませんが、まずはこれで治れば時間と手間と費用の節約になりますよね。
ヘラは木製のアイスクリームのヘラを使ったりしていましたが消耗するので、当院では歯科用セメントを練る時に使うスパチュラと呼ばれる弾性のあるプラスチック製ヘラの形態修正をしたものを使ってもらっています。


スケジュールを守ってまじめに頑張りました。
右上下(向かって左側)のかみ合わせが改善しました。
左側も写真では逆になりそうに見えますが、実際は左上前歯は右より前方に位置しているので、正常にかみ合いそうです。



ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/

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