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福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科ダイアリー

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。歯科ネタはもちろん、日常の諸々をアップします。

こども、と名の付く歯磨剤はフッ素濃度が低いのかも

2023-03-22 | 歯みがきのこと

先日のブログで歯磨き剤のフッ素濃度の話題を取り上げました。
・・・こども、となっている歯磨き剤は500ppmで、3歳以上くらいでしたら不充分です。



こちらはエフペーストとフッ素の効果を謳った名称ですが、やはり、こどもと書いてあって500ppmです。
3歳までの乳幼児対象と理解いただき、購入下さい。
3歳以上でしたら1000ppm程が良いので、実際は950ppm含有の製品をお勧めします。
因みに、こども、と明記されていない市販の通常の歯磨剤のほとんどは1000ppm弱のフッ素濃度なので、無難です。


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Check-Up 歯ブラシ

2023-02-07 | 歯みがきのこと

ライオンの歯科医院専売ブランドがCheck-Up です。
当院でも歯磨き剤やフッ素ジェルを揃えています。
成人用の新しい歯ブラシが2月に発売ということで、サンプルやパンフレットが届きました。



毛は若干長めと思いますが、ヘッド部分が薄く出来ていて奥も磨きやすいでしょう。
毛の先端形状ですが、ラウンドと先が尖ったテーパードが交互に植毛されています。
清掃効果ですが、噛み合わせ部分は従来品とあまりかわりませんが、歯間部分は向上しているとの結果です。
成人の歯周病ケアには適していると考えられます。
歯周病予防は、今でも丁寧な歯ブラシやフロスが基本で、虫歯予防のフッ素のような効果的成分が無いので悩ましいですね。
歯ブラシは改良されても、適切な歯ブラシ法ができないと、それが生かせません。
電動歯ブラシも同じですが、歯科医院で指導を受けることをお勧めします。
一緒に使う歯磨き剤は高濃度フッ素配合(1450ppm)がおススメで、虫歯予防の観点から、写真右の使い方ガイドのように、うがいは控え目というのが現在の常識です。




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フッ素入り歯磨剤の使用法

2023-01-24 | 歯みがきのこと

虫歯減少には、フッ素入り歯磨剤の普及が大きな役割を担っているというのは、周知のことです。
今年の1月1日付で、日本の歯科分野4学会が共同で、フッ化物配合歯磨剤の推奨される使用法を提言しています。




年齢と使用フッ素濃度については、日本は諸外国と比べて厳しいというか慎重という印象がありました。
上の表のように、今までは乳幼児では500ppmと言う枠がありました。
年齢が上がるに従って、1000ppm、1500ppmと推奨されるフッ素濃度も上がります。
もちろん使用量も影響があります。




今回の提言では500ppmは無くなり、使用量は同じでも、1000や1500を早めに使うことを示しています。
当院も500、1000、1500と3種類の製品を年齢に応じて勧めていますが、500ppmが有効性が無いと言うことではありません。
今までの倍くらいの量を使用すればOKですが、コスパを考えると1000が良いですね。ただし500の製品の風味が好みと言うこともあるので。
また変更点は、歯磨き後にうがいを控えると言う方向性が強くなりました。
さらに学会からの提言としては、市販の歯磨剤のフッ素濃度表記を義務化することも記載があります。
また、小学生以降は1500を推奨するものの、子ども向け風味の製品が少ないので、対応を望んでいます。
私としては、やっと日本も予防先進国に近づいてきたようで、ウェルカムです。
まずは歯科界がこの内容を認識して、社会や患者さん側に広げていくことから始まると思います。




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歯のステインオフのおススメ

2023-01-23 | 歯みがきのこと

ホワイトニングは歯自体を白く変化させることですが、茶渋的な着色が気になることがありますね。
これはステインと呼ばれて、飲食物の色素等が付着して茶色~黒色に見えるわけです。
ステインを除去すれば歯本来の色が戻りますので、白くなります。
強力な(粗目)の研磨剤で除去できますが、歯の表面を傷つけて、またまたステインが付着しやすくなります。
歯科用の研磨ペーストも粗目から細目に段階的にクリーニングするという方法が一般的でしたが、エナメル質をダメージするのは変わりません。




写真の製品はダメージゼロではありませんが、研磨剤以外の成分で色素を浮かせて除去するというメカニズムも有する製品。
コンクールクリーニングジェル。
このクリーニングジェルは、プロ用と上の写真のようなソフトという家庭用があります。




私自身も週1くらいで、ソニッケアーに付けて磨いています。
小児で上の前歯などにステインが付きやすい場合は、普段は研磨剤なしのフッ素ジェルで磨いて、2週間に1回くらいクリーニングジェル使用でステインは随分減ります。
成人の場合、私同様の頻度でOKでしょう。
一応歯科医院専売となっていますが、ネットや一部のドラッグストアでは購入可能です。
価格は安くはありませんが、使用頻度を考えると、コスパは悪くないと思います。



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歯ブラシが先か?フロスが先か?

2022-10-29 | 歯みがきのこと

タイトルのような質問を受けることがあります。
いくつかの研究データでは、フロスが先の方が良いという結果が出ています。
フロスで出てきた歯垢を、歯ブラシで磨いて除去すると理解すれば、分かりやすいですね。
ちなみに、歯垢は歯の表面のバイオフィルム上の細菌増殖でできるもので、一旦除去されると再付着はありません。
歯垢除去という観点ではなく、虫歯予防という観点で言えば、フッ素入り歯磨きを使ってうがい無しか控え目。
そして唾液中に程々のフッ素がある状況でフロスをすれば、一番虫歯リスクの高い歯間にもフッ素が行きわたり易くなります。



ほどほど歯垢残っても、フッ素があれば大丈夫なんです。
視点によって異なりますが、要はどちらが先でもOKなので、歯ブラシとフロスはペアで使用して欲しいというのが私見です。
どちらが先?と考える前に、まずはフロスを毎日の習慣にすることで、虫歯歯周病の予防に役立ちます。
どちらでもOKという、もう一つの話題があります。
歯磨きの前に歯ブラシを濡らした方が良いか否か?
虫歯予防でフッ素入り歯磨きをお勧めするので、歯ブラシを濡らすことで歯磨き剤のフッ素濃度が落ちます、とTVで説明していた歯科医がいました。
ところが、歯磨き中は唾液もいっぱい出る一方で、濡らした歯ブラシに含まれる水分はわずかです。
結局、どちらでもOKと言うことになります。
繰り返しになりますが、虫歯予防を考えた重要なポイントは、フッ素入り歯磨きを一定量以上使用して歯磨き、その後うがいを控えるか、無しにするということですね。
もちろん、フロスも忘れずにルティーンにしましょう。


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やっぱり音波歯ブラシはオススメ

2022-09-26 | 歯みがきのこと

2回アップしている大阪大学予防歯科教授、天野先生のWEBセミナー関連です。
電動歯ブラシは現在第3世代だそうで、第3世代は細かく振動する音波型です。
ソニッケアーに代表されるタイプの歯ブラシですね。







天野教授自身も、普段は音波歯ブラシのみを使用されているとのこと。
さらに多種類の音波歯ブラシを試用して、どれが患者さんにオススメか自ら体験して検討しているそうです。
電池タイプより充電タイプが良いとも。
確かに電池タイプは旅行用などのコンパクトタイプが多いんですが、振動パワー不足を感じます。
さらに患者さんに持参してもらい、医院で実地指導をすることで、適切で綺麗に磨けるようになるとも述べられました。
これらのことは、あまりにも私と一致していて、教授のお墨付きをもらった気持ちです。



こちらは小児用で、アプリとも連携しているとかシールの貼り替えができるそうです。
若干振動パワー控えめで、歯ブラシも小さめ。
歯ブラシは他のソニッケアー機種とは互換性はあります。
当院でも小学高学年以降くらいでは、相談があった時は通常のソニッケアーをおすすめしています。
振動パターンが1モードでも、パワーは充分なエコノミータイプでOKです。
小児用でしたら、一応、小学生以降くらいでしたら使用できると思います。
ただしどの年齢でも、まずは手磨きで、歯ブラシの適切な当て方と動かし方を習得してからですね。



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小児用歯ブラシはどんなのが良い?

2022-09-21 | 歯みがきのこと

小児用の歯ブラシと言えば、年齢によって仕上げ磨きや自分磨きの割合が異なると思いますが、それぞれ異なるタイプの歯ブラシを使う必要はありません。
細めの植毛が密で短めなタイプが、コシがあって、かつ普通の硬さになって、おススメです。
植毛がまばらで長めのタイプは、安価かも知れませんがコシが無く、ブラシ圧が良好に伝わりません。
植毛部も大きさだけではなく、横から見て毛の長さもチェックですね。



これらは、当院の歯磨き指導用で上側が就学前くらい、下側は小学校中ほどくらいまでに適します。
患者さんには無料で提供していて安価なものですが、一応歯科医院用なので、先ほど述べたような要件は満たしています。



年齢に関わらず、歯ブラシ圧は軽めで横磨きが原則です。
歯と歯茎の境目のブラッシングがポイントなので、強めに大きなストロークで磨くと、歯茎が痛いとか傷つけてしまいます。
特に前歯部分を磨くときは、仕上げ自分に関わらず、鉛筆を持つようなペングリップが良いでしょう。
力が入りすぎず、腕は動かさず、手首のグリップで小刻みに動かせます。
また、仕上げ磨き用ということで柄の部分が長く植毛部が小さいタイプがあります。
形態的に、一瞬なるほど~とか思いますが、実際就学前くらいではお口も小さいし、ペングリップで短めに持ってブラシする方が安定します。
なので、特に仕上げ磨き用を用意する必要はありません。
ちなみに、通常は朝晩2回の歯磨きが望ましく、仕上げ磨きを受けている年齢では、保護者監督のもと2回が定着している小児がほとんどです。
小学校高学年になり、歯磨きの自立の時期で、朝磨かなくなる例がチラチラあります。
お手伝いは不要ですが、保護者の方はモニタリングとか声かけは必要かも知れません。



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電動歯ブラシは高価な必要はない

2022-08-09 | 歯みがきのこと

電動歯ブラシは、ブラウンやフィリップスの製品をはじめとして、さまざま市販されています。
基本的に、ソニッケアーに代表されるような音波型をお勧めしますが、音波振動の振動数や強さが充分であることがポイントです。
メジャーなメーカーの製品は1万円以上のものも普通ですが、私が自ら使用して比較した結果、エコノミークラスでOKと思います。
私自身、通常の歯ブラシは使用していません。




かつておススメしていた、ソニッケアーイージークリーン。
実売価格5000円ちょっと。
高価なモデルは数種類振動モードがありますが、これは1種類のみ。
現在ダイヤモンドクリーンを使用していますが、通常使うのは基本の1モードのみで全く問題ありません。



現在は、イージークリーンは多分旧式モデルのみ。
後継は、上の写真の3100シリーズと思います。これも振動モード1種類のみで、価格も同程度。
近々購入して試用予定です。



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虫歯予防のフロス 歯周病予防のフロス

2022-08-01 | 歯みがきのこと

虫歯予防が難しい部位の代表が、歯間です。
奥歯かみ合わせ部分も虫歯になりやすい部位ですが、歯科医院でできるシーラントで高率に予防できます。
歯間はものがつまりやすい部位もありますが、見た目モノ詰りがなくても、歯面への歯垢の付着増殖は常に起こっています。
歯間虫歯は歯の間の接触点から発生するので、そこの歯垢を除くのがフロスです。
なので、虫歯予防に限れば、フロスが接触点を通過すればOKです。




まずは、上の図のホルダータイプから始めると、慣れやすいと思います。
奥歯部分はY字型がやりやすいですね。


小児用の小型のフロスもありますが、あまり市販はされてません。
取っ手部分が尖っていないので、安全です。
虫歯予防のフロスは毎日1回が望ましいのですが、1日おきにできれば、虫歯リスクは有意に減少します。
歯周病では、歯間のポケットが深くなってくるのが目安の一つです。
なので、フロスは接触部位のみでは不十分で、各歯に沿わせて、ポケット部分まで入れて清掃するのが重要です。
それには、少しトレーニングは必要ですが、糸のみの指巻きタイプが適しています。
このように、フロスは虫歯歯周病とも予防に重要なので、年齢に関わらず習慣化できれば安心です。
家族皆で実行するというのが、良いのではないでしょうか。



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ポケモンスマイルではみがき大作戦

2022-07-09 | 歯みがきのこと

福岡市内の新小学1年生を対象にした、ポケモンスマイルではみがき大作戦というプロジェクト、今年が3年目でまもなくスタートです。
福岡市、福岡市歯科医師会、ポケモン企業のコラボ企画です。



夏休み前に、1年生に専用の歯磨きシールが渡されます。
1か月間実施して、対象の歯科医院に持参すると、無料健診とステッカーが貰えます。
ステッカーはもうちょっと豪華なものが良いかもですが、無料ダウンロードできるポケモンスマイルというアプリが良く出来ています。
私自身も試してみて、大人でも単純に歯磨きタイムが楽しくなります。
過去も、このスマホアプリを利用して歯磨きのモチベーションが上がった患者さんは多々いました。
1年生に限らずおススメです。



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