漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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不眠のタイプ・心腎不交・天王補心丹

2020-06-25 | 気持ち・眠り

不眠のお悩みは多い。その中の一つとして、

寝つきが悪い、寝た気がしない、心がざわつく、眠れなくていらいらしてくるなどの症状のほかに、

口が渇きやすい、夕方の微熱感、寝汗をかいたり、足のうらが火照ったりする、足腰が疲れやすいという場合は、中医学では「心腎不交」タイプ。

「腎陰」不足から「心火」が抑えられず、眠れない。

つまり、体が調子よいときは、たっぷりの腎陰が全身をめぐってラジエーター的な役目を果たし、心の熱を冷まし、気持ちが穏やかになって眠れるのだが、腎陰が不足してくると、脳の興奮が抑えられず、寝つきが悪くなると考える

天王補心丹」には、気持ちを落ち着ける生薬と、穏やかに血流を促す生薬に、潤いを補いほてりを冷ます生薬をたっぷり配合して、体にこもった熱をうまく巡らして解消する組み合わせとなっている。

ところで、不眠症の人は「睡眠状態誤認」が多いらしい。
「睡眠状態誤認」とは、眠れない時間(寝入るまでの時間や途中覚醒後再び寝るまでの時間)が実際より長く感じられて、イライラがつのり、本人はほとんど眠れていないと思い込んでしまうこと。嫌な時間は、10分でも永遠に長く感じてしまうのと同じ現象

このことを自覚して、嫌な時間をどういう気持ちで対処するかを考え直すのも、不眠症からの脱出の手段となるでしょうね。

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