漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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実をつける秋・サルトリイバラ・山帰来・土茯苓

2015-10-23 | 薬草・生薬
サルトリイバラの実が色づき始めていました。

イバラという名のとおり茎にちょっぴりトゲがありますが、それで猿が捕まるかどうか・・・
別名を山帰来(サンキライ)といい、その名の由来に、山に来て毒消しの働きのあるこの実を食べて帰るからと書かれているのも見かけたけど、この名前の順番だと、山から帰ってはまた来るということになる。
下界は毒がつきないということでしょうか。気になる変わった名前です。
この界隈では里山のあちこちに生えている。

関西以南は、柏餅の柏の葉のかわりにサルトリイバラの葉を使うとのこと(ならば柏餅って呼ばないのでしょうか?)。
南は柏の木が自生しないのだそう。今まで気が付きませんでした。


調べてみると、日本のサルトリイバラに対して、中国の近種Smilax glabra Roxbは棘がなくこの塊状根茎を土茯苓または山帰来といい、清熱解毒の生薬として用いています。


こちらは林の中で見つけた落ち葉より小さなマヤラン。関東から南に自生する。
発見されたのが神戸市の麻耶山だそうです。
菌従属栄養植物(ギンリョウソウなんかが有名)葉を持たずほとんど光合成をしない植物(茎がわずかに緑色になる)。だけどシンビジウムの仲間なんだそうです。
古い林にしか育たず絶滅危惧Ⅱ類。


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