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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

花粉症(クラリチン研修会から)

2008-02-19 | 調剤薬
花粉症症状の風邪との違い
・毎年同じ時期に現れ花粉が飛散している期間を通して続く
・くしゃみは何回も立て続けに出る
・鼻水は透明でさらさらしている
・鼻づまりはひどく両方の鼻がつまるほど悪化して不眠やのどの渇きが起こることもある
・目のかゆみが強く、涙が出ることもある
・発熱や筋肉痛はあまり見られず微熱程度


花粉に対する抗体反応が起こる流れ
・花粉が入ってくる
・リンパ球が花粉を「異物」と感知してIgE抗体をつくる
・IgE抗体が肥満細胞の表面にくっつく
再び花粉が入ってくると
・鼻や目の粘膜にいる肥満細胞のIgE抗体と花粉が結合する
・肥満細胞からアレルギー症状を引き起こすヒスタミンなどの化学物質が放出される
・くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れる

ロラタジン(商品名クラリチン)の特徴
抗アレルギー作用を有する抗ヒスタミン薬
眠気、集中力低下などの副作用が比較的少ない
(クラリチンとアレグラ(フェキソフェナジン)は自動車運転時服用を避けるという注意項目がない)
速効性がある(ただし5日目以降はものとあまり差はなし)
1日1回食後(朝でもよい)
エリスロマイシン、シメジチンとの併用注意





ナルコレプシー(モディオダール研修会より)

2008-01-18 | 調剤薬
ナルコレプシーとは居眠り病とも言われ、日中でも突然強い睡魔に襲われてしまう疾患です。
学校や職場など周りの人の理解が得られにくいなかなかつらい疾患です。

過眠症ランド

現在日本で実際に治療を受けている人はわずか200人くらいとのことですが、日本人では600人に一人はナルコレプシーの可能性があるとか。
欧米人では4000人に一人というデータがあるので、日本人は特別割合が高いとのこと。

特徴は、
日中の強い眠気
情動脱力発作を伴う場合がある
夜間の睡眠が浅く、入眠幻覚や中途覚醒が何度もある

ポリグラフ検査を行ってチェックするそうです。

原因としては、
遺伝的環境的要因
オレキシンという神経伝達物資の減少
などが言われている


モディオダール
一般名:モダフィニル
適応症:ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気
1日1回朝服用
視床下部にかなり特異的に作用
おもな副作用:動悸、口渇



小児夜間急病センターのメンバーで

2005-11-15 | 調剤薬
小児科の夜間急病センターというのが近くにあって、その一帯の小児科医師、看護士、薬剤師、受付事務などが当番制で担い、夜間に体調が急変した子供たちの対応を行っている。
その人たちが一同に集まって情報交換をしようという会合に出席した。
いわば『異業種交流』というやつです。

話の中心は、やはり不安に駆られる親御さんたちへの対応。
少子化の現代、たえず育児に不安を感じている親はとても多く、昼間にかかりつけの小児科に診てもらっても、夜になるとまた不安になり走りこんでくるという親も多い。

この会合での小児科医の話で、診察時心がけていることとして、
病気や薬のことよりも、子供の親が不安に感じていることについて、充分対話をするようにしているという。
走りこんできた患者の親御さんにいきなり不安をぶつけられる受付を担当する人の仕事も大変で、その対応力のすばらしさには脱帽した。

もちろん急病センターでは、急を要する患者もあるけれど、大部分は、受付係の親切な対応と、医師の説明と処置を受け、看護士の手当てと声をもらい、薬剤師に子供に応じた服用方法の説明を受け、安心した表情でセンターを後にする親御さんたち。(案外、患者である子供は、機嫌よくニコニコしていたり、すでに気持ちよさそうに寝ていたりする)
つくづく『育児の見守り』体制づくりの必要性を感じました。そして私たちは『大人の対応』ができるよう修行を続けていかなくちゃね。