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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

雨が降っても日曜散歩・レンギョウ(連翹)清熱解毒

2020-03-10 | 薬草・生薬

日曜日は小雨。美術館にでも行ってみようと思ったが今はどこも閉館。しかたなく傘をさして散歩する

連翹の蕾が大きくなってきた。眼玉のように見えたのは萼?いや苞かな。

連翹(レンギョウの果実):清熱解毒があり体の上半身の炎症に用いられる 銀翹散などに配合されている

瀉火解毒、消腫散結の効能を持ち、廱瘍腫毒、瘰癧結核に有効で瘡家の要薬とあり、今風にいえば抗菌抗ウイルス作用があるのだろう。

自然のものには抗菌抗ウイルス作用を持つものがいくつもある。抗生物質や抗ウイルス薬も植物から発見されたものも多くあるのだから。 

早咲きの桜

ハナモモも咲き始めた

ジンチョウゲ。雌雄別株で日本にはほとんど雄株しかないらしい

ミツマタ。ジンチョウゲ科 花びらはなく萼筒なんだって。

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キランソウ金襴草咲き始め・ウイルスにも蓋をしたい

2020-03-06 | 薬草・生薬

一雨ごとに淡い緑が伸びてくるなあと、目を凝らしたらキランソウ見つけました

花が咲き始めたところ

調べてみたらこれも薬草で、山野を歩いている時などに虫にさされた時には、茎葉をもみつぶして患部に塗るとよいそうな。

別名を地獄の窯の蓋

怖いウイルスが蔓延しつつあり、これにも蓋をしてくれないかしら

ジョウビタキがヒンヒンと鳴いていた。ここ千葉では冬鳥。そろそろ北へ行くのかなあ。


不思議な形のトウダイグサ・生薬名「甘遂(かんつい)」

2020-03-02 | 薬草・生薬

トウダイグサ(灯台草)が伸びてきました。

この根も生薬で甘遂といい、腹水、胸水、むくみ、便秘などを取り去る働きがあるが、作用が強いので(いわゆる有毒)日本ではあまり用いられない。

花がユーモラスな形をしていておもしろい

緑色の苞の中に、ゼリー状のものがメシベで、受粉すると中央からオシベがのびてくるらしい

実も早々に成長してくる

トウダイグサ科はたくさんあり、タカトウダイ、ナツトウダイ、オオニシキソウ、コニシキソウ、ハナキリン、コミカンソウ、ポインセチアなど、いずれもメシベやオシベそれに実が不思議な形をしている

芸術的な形というか、なんというか、植物の謎はつきないなあ。

昨日はいい天気だった。

 


黄連・コセリバオウレン(小芹葉黄連)房総のむらにて

2020-02-24 | 薬草・生薬

「黄連」といえば、黄連解毒湯、半夏瀉心湯、三黄瀉心湯など清熱目的の漢方薬に配合されている
三黄と呼ばれる黄芩、黄連、黄柏は、黄色い色素を有する
黄芩は肺大腸小腸脾胆に帰経し、黄連は心脾胃肝胆大腸、黄柏は腎胆膀胱に帰経する
つまり作用部位のイメージとして体の上、中、下でしょう。

さて、黄連の花が咲いているという情報を得て出かけてみた。
コセリバオウレン(小芹葉黄連)で染色の材料として植えられている。

何気に写真を撮り始めたら、いろんな花があることに気が付いてしまって、さあ大変。

真っ白で可憐な、写真でよくみかけるこれは雄花で雄株。花びらはどれ?ガクはどれ?

これは雌花の雌株かな

するとこれはおしべとめしべがある両性花で

で、これは雄花と両性花?

これはめしべの痕跡がある雄花

花の終わりかけ

で、種はこんな形

1センチにも満たない小さな花。日陰にあるので目を凝らさないと見逃す

おそらく、手前が両性花で、奥が雄花でその右となりが種。

詳しい方いらしたら、お教えくださいませ。


クチナシの実、生薬山梔子

2019-12-17 | 薬草・生薬

クチナシの実が見事に赤くなっていました

クチナシの実を煮ると美しい黄色い色素が採れ、これで栗や芋を煮て黄色いきんとんを作るのです。

かつてはわが薬局でも年末になるとクチナシの実を必ず用意したものですが、今ではとんとご要望がなくなりました。

生薬名:山梔子(サンシシ)苦寒 清熱瀉火
黄連解毒湯に含まれている

 


クコの実がなっていた

2019-11-19 | 薬草・生薬

枸杞の実がなっていました

ほかの場所でクコを見かけたときも花がけっこうついた状態で同時に実もついていたので、
一年前の花が結実するのかなと思ったりしていたが、
先月にこの株でたくさんの花を見たので、どうやらそれがもう実になったようです。

これは1か月前の同じ株の花

また、花はたくさん咲くのに実がついたところを見ない株もあるようで、どうもつかみきれない植物です。

菊と枸杞を入れた旬な漢方薬


菊とクコを入れた旬な漢方薬

2019-11-12 | 薬草・生薬

菊花をいただいた。今日は酢の物にして食べよう。このところ夜読書のせいか頭痛もするので。

菊花は、疏散風熱 明目 平肝陽
つまり風熱の頭痛や発熱のどの痛みや、目の充血や張れ痛み 肝陽上亢のめまいやふらつき頭痛、頭が張るなどによい

漢方薬としては、杞菊地黄丸、釣藤散に含まれる

その杞菊地黄丸には、クコの実も含まれている

(写真はクコの花)

枸杞子は補益作用(滋補肝腎 明目 潤肺)

杞菊地黄丸は、六味丸に肝を収める菊花と枸杞子を加えて補肝腎作用をもつ
肝腎は一年中補うことが必要だが、菊花と枸杞子が配合されているので杞菊地黄丸はまさに旬の漢方薬ですね。

目が疲れたときはすぐ食べる蝋皮丸。杞菊地黄丸にはこのほか小粒や顆粒もある

肝腎は目と耳。目と耳の衰えを感じたら杞菊地黄丸だ。

そして女性の本は肝なので、女性の老化対策は補肝腎は必須です。

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ゲンノショウコのタネ再挑戦

2019-11-09 | 薬草・生薬

昨日のゲンノショウコのタネの写真がいまいちだったので、今朝再挑戦。

一日たっただけで、あちこちのタネがはじけてました

左はさく果がはじける前でつけねにタネが並んでいる

右ははじけた形、タネの中身がなくなってますね。見事タネを飛ばしたようです。

チャノキの花が旬。世界中のお茶文化を支えてきた木。

ここ佐倉も江戸時代はお茶づくりが盛んだったそうで、今でも民家の垣根などにチャノキが植えられている

ヤクシソウもちょっと寒そう

この小さな白い花はなにかな?トウバナに似ているが今頃から咲き始めている。シソ科には違いないなあ。

 


ゲンノショウコの種

2019-11-08 | 薬草・生薬

台風などの災害が続いてあたふたしていたら、今日はもう立冬なのですね。

散歩道の晩夏に白い花を咲かせていたゲンノショウコが種をつけ、

今日ははじけて面白い形になっていました。

はじけた形は神輿に似ているというので別名をミコシグサ

くるんとはじける力で種を飛ばすらしいです

種、ちゃんと飛んだかな?

この次はスマホじゃなくてカメラでちゃんと撮ってみよ~っと。

 


こんな生薬もあります・食用蟻・益宝(イーパオ)

2019-10-19 | 薬草・生薬

食用蟻、生薬でもあります。

補腎益精 通経活絡、解毒消腫/ リウマチ 慢性肝炎 腎虚諸症に

おえ~と思うかもしれませんが、パワーのある生薬です。食用蟻(養殖している)をペーストにしてパンに塗って食べる国もあるとか。

当薬局で販売しているものは、食用蟻粉末を錠剤にしてあるので違和感なく飲めます。

ひざが痛いとか、足が弱ってきて歩くのがしんどいとか、足がずーずーして力が入らないとか、によくご利用いただいているのですがなかなかいい感じです。
私もこのごろ膝痛をたまに感じるので飲みますが、足腰がしっかりして心強いです。

また、亜鉛などミネラルやアミノ酸が豊富なので、男性の妊活にも好評です。

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シソの実・気を降ろして咳止め「蘇子降気湯」

2019-10-01 | 薬草・生薬

紫蘇の花も咲き、今朝は紫色のものも見かけた
蕾はどんどん上にできて咲き、後には次々と実になる。これをキュウリのしょうゆ漬けなどに入れますね

 葉や茎は辛温解表薬(温めて気をめぐらせるので寒気や頭痛、胸苦しさ、吐き気などに)で、
種子は止咳平喘薬(冷えタイプの咳止め)です。

葉は「気」を上にふわっと発散してくれ、種子は下にすうっと降してくれます

蘇子、紫蘇子(シソシ):シソの分果(種子を含む)
辛温 肺・大腸;下気消痰・止咳平喘 寛腸潤燥
蘇子降気湯(平喘顆粒) 三子養親湯などに配合されています。 

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アカネの根っこは生薬名を茜草根(センソウコン)

2019-09-24 | 薬草・生薬

このところ生薬の話題が続くが、秋はそんな季節なのかもしれない。散歩していてもなんだが忙しい。

アカネの花が一斉に咲き始めた。割とよくある雑草できっと誰もが目にしている。
実はこの根は染物に使われ、その色が「茜色」だ。
さらにこの根っこは生薬でもあるという優れもの。

葉は4枚輪生で、茎も葉も触るとざらざらしていてほかの植物に引っ掛かりながら伸びるつる性植物。
小さな花だが花びらがしっかり5枚。まもなく黒い実をつけるがこれが案外大きな実になる

生薬名:茜草根(センソウコン)
止血化瘀・涼血行瘀 つまり炎症を改善する働きがある

商品では「鼻淵丸」(鼻づまり、蓄膿症、鼻炎などに用いる)に配合されている
そうそう「鼻淵丸」にはオナモミの実(蒼耳子)も配合されている。

体質に応じて漢方対策もさまざまあります。元気な妊娠ライフを目指してぜひご相談ください 

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身近な薬草スベリヒユ・五行草・ひょう干し

2019-09-23 | 薬草・生薬

生薬として使われる五行草は一般名をスベリヒユ。多肉植物で栄養価も高い。
とても身近な植物だが、これを食べる地域は意外に少ない。
実は私も食べたことはなかった。新鮮なものを摘んでお浸しで食べるらしい。


山形出身の人に干したスベリヒユをいただいた。山形ではスベリヒユを「ひょう」と呼ぶ。

お湯に入れて戻すのだが、その時点でもうおいしいお茶のようなここちよい香りがたつ。
時間をかけて戻したら、煮物や炒め物にする


食べてみるとなかなかおいしい。こりゃ、食べるべきですね。

ただし、私の住む地域でもよく生えているが、道端だと排気ガスが心配だし、畑や田んぼのふちだと農薬が心配という情けない状況にあるので躊躇する。

商品の五行草茶
スベリヒユの写真および五行草エキスの利用法はこちらへ

 

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クサギ・臭悟桐(しゅうごとう):関節痛などに

2019-09-20 | 薬草・生薬

秋はクサギの美しい実が目につきます。
この葉や幼枝は生薬「臭悟桐(しゅうごとう)」袪風湿薬です。

臭悟桐(しゅうごとう):袪風湿薬
辛甘苦・涼
風湿の関節痛や運動障害にキレンソウ(メナモミ、ツクシメナモミ、コメナモミなど)などと合わせて用いる
肝陽上亢のめまいや頭痛にもよい
外用では皮膚のかゆみにもよい

クサギの花

クサギの実が育ちつつあります(黒いのは虫です)

熟してくると包が開き、宝石の様な実が現れます
この実は食べられないのかな~と思うのだけど、情報が見つからない

グルコサミンや鮫軟骨抽出物に鎮痛作用のある生薬を組み合わせた「活楽宝」なかなか評判はよい。

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カニクサ・海金砂(カイキンシャ)

2019-09-17 | 薬草・生薬

カニクサ。蔓性のシダ植物。

この胞子を生薬「海金砂(かいきんしゃ)」といい、排尿困難や排尿痛、尿路結石などに用いる

カニクサがずいぶん伸びて、葉の形がどんどん変化しているのに気が付いた

若い先端の葉に比べてこまかく分かれてまるでちがうシダのように見える

この形の美しさでヨーロッパでは観賞用で楽しまれているとか。