江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

力を抜く

2022-12-01 00:41:07 | 人形について
瀬戸内市の喜之助人形劇フェスタに行ってきた。
今年は昨年末に発表した「操っているのは誰だ?」
パントマイムユニットのシルヴプレとの共演だ。
やっていて面白かったし、評判も上々で、
とても楽しかった。

異業種と言って良いのだろうか
人形劇、もしくは人形芝居とは異なる芸人との共演は
感覚の違いや考えの違いが判って面白い。
今回一番難渋したのが、脱力。
考えてみれば、人形遣いはいつも力が入っている。
人形を持つこと自体力が入るし、
人形が動くためには動機があって、感情があったりするわけで
そうすると、人形を遣う身体のどこかに必ず力が入っていることになる。
人形自体も、とりわけ糸あやつりは
糸を張ることが生きることにもなるわけで、
糸を張らないでぶらぶらさせておくことは
まさしく脱力していることになるのだが、
そういう状態の人形を見ると、
その部分だけが死んでいるように見えてしまう。

今回私自身が人形になるシーンを作ったのだが、
まず言われたのが、「上條さん、脱力!」
そして、「上條さん、顔に力が入っている!」

あぁ私は顔で人形を遣っているのだ。

そこで人形振りをやってみると、まぁこれが難しいこと。
確かに爪先立ちにしていたりするのだから
爪先や足、腰には力が入っているのだが、
吊られていないところはブラブラ脱力していなければならず、
この経験は新鮮だった。
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