崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

エキュメニカル運動

2010年01月25日 07時18分01秒 | エッセイ
 日本ではクリスチャンが少なく、宗派も少ない。韓国は宗派が多く、宗派間の争いも多い。すべての教会がそうではないが、同一宗派の中でも教会間競争も激しい。また教会の世界化への伝道も活発である。信者は一定の教会に所属して信仰生活している。教会の中では教義を学び、儀礼の礼拝をささげる。教会と教会の間は厚い壁がある。ただ教会は開放されている。
 韓国に比べて日本の教会は閉鎖的である。沖縄旅行中浦添のある教会の礼拝に出席しようとした時、断わられたことは忘れられない。キリスト教はユダヤ教の民族主義、律法主義に反して普遍的な人類愛を訴えた宗教である。その宗教が派閥主義、民族主義になり、宗教戦争の伝統は未だに続いている。その中に超教派的エキュメニカル運動が起きた。その最初の目的は異なった教派間で教義、行動の協力と結束すべきことなどを主張したのである。世界教会会議=WCCが生まれたのはこの運動を通じてであった。しかし、教会の根を弱くするということで批判されることも多くあった。
 昨日は二人の友人、李相穆長老(写真の右端)と人権運動者の鍬野保雄氏(右から2番目)の案内で下関西教会(鈴木澂牧師、写真の左端)に出席して礼拝をささげて楽しい時間を持った。マルコの記録の聖書からイエスがユダヤ人の教会で律法主義でなく、「権威あることば」を聞くべきだということを分かりやすく説教した。礼拝後牧師館ではぜんざいを食べながら信者たちと対馬や韓国から来ている方々と国際的な話は続いた。友人たちとレストランに席を移し、話はまたまた続いた。

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2 コメント

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韓国のキリスト教について (朴正人)
2010-01-25 16:20:04
本人は無宗教で、キリスト教について
全く知りませんが、なぜ韓国のキリスト教は
全体的に(もちろん宗派によって違いが
あると思いますが)やや事大主義的で保守的
なのでしょうか?教えてください。
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事大主義 (崔吉城)
2010-01-26 06:09:14
 古くは中国からカソリック、近代においては主にアメリカの宣教師によって宣教されたことから中国やアメリカへ時代主義と言えるかもしれませんが、私が経験したことからで言いますと民族主義が強いことです。世界宣教さえ韓国の国威宣揚と思って人が多いです。民族主義はキリスト教には反するものでしょう。
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