崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

舞踊ミュージカル「春香伝」

2012年11月22日 05時32分50秒 | エッセイ

友人の鍬野保雄氏の案内で宇部渡辺翁会館で開かれた金剛山歌劇団の舞踊ミュージカル「春香伝」を観覧するために余裕を持って出発した。例年下関で行っていたのに宇部で行うのはなぜだろうか、観客動員が難しいのではないだろうかと思いながら会館の前に来て広い駐車場が満員で折り返しの手信号の前で止められ、ようやく入れてもらった。一階は満席、二階へ上がりスムースに席がとれて幸運であった。さらに幸運だったのは舞踊ミュージカル「春香伝」を観覧できたことである。1500席が満席に近い、会場のでは朝鮮語が飛びかっていた。北朝鮮に関しては常に「拉致朝鮮」のマスコミの風潮とは変わった風景、ネット上でのこの歌劇を中止させよとすることばを無色にするような圧倒的な観客に驚いた。鍬野氏は宇部市民の芸術のレベルは下関より高いという。私は港町は商業には関心が高く、芸術や学問には向いていなのが一般的な傾向だとミニコメントをしながら待つことのほぼない内に幕が上がった。

 ほぼ毎年みたミュージカルと歌、演奏などで構成されていたが今度は「春香伝」、舞踊ミュージカルの単品であった。「春香伝」といえば朝鮮王朝時代の代表的な恋愛小説、朝鮮民族であれば誰しも知っている内容である。この身分制度を越えてまでも愛し合う、春香と夢龍の恋愛の物語が簡単象徴的なもので装置し、舞踊の中にダイナミックに移動させながら進行し、古い会館の舞台をいっぱい、いっぱい生かした素晴らしい、華麗な演技と舞踊には感動した。朝鮮総連が生んだ朝鮮民族の在日朝鮮文化の代表的なものと言える。拉致とは構わずこのように参集した日本の民衆は政治家以上に成熟している。日本の政治家も変わってほしい。


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