崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

過去を振り返ってみる

2005年10月19日 06時58分46秒 | エッセイ
 年を取るにつれて自分の過去を振り返ってみることが多くなる。私の恩師とは45年以上も師弟関係が続いている。先生との会話は何時間、何日間でも飽きない。昔は緊張感もあった師弟関係であったが今は「一緒に老い」の関係というかもっと純粋な人間関係になった感がある。
 この度3日間我が家で過ごされ、いろいろな失敗談などをいろいろ語ってくださった。それは私も同感できるところであった。先生な弟子を愛した。しかしやさしく、甘やかすものではなく、とても厳しいものであった。しかし、先生はお孫さんが可愛らしくて「目に入れても痛くない」(諺)ほどだと表現する。また大嫌いな人、恨んでいる人もいるが、その理由は自分を裏切ったからだとのことである。
 誰でも背信者は寛容しにくいのが常であろう。愛弟子が先生にとって重要なことに対して反対する発言をして自分の人生に大きく影響したことは忘れられないという。背信とは良くやってあげたことが前提になっている。
 私も自分ではよくやってあげたのに裏切られたと思うことである。その恨みにどのように対処すべきか悩む。しかしそれは一つの職務のように考えることである程度恨みの感情は和らげることができる。人を愛することは当然のこと、恋人を愛するのは当然である。裏切られたとき許す、つまり寛容になることは難しいが、当然なすべきことをしたまでだと思うことによって寛容になることができるかもしれない。
 報われることを前提にした愛は危険である。イエスに学ぶところは大きい。

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