崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

着色絵葉書

2014年02月01日 04時32分05秒 | エッセイ
先日本欄で着色写真を営業的にやられた曽根崎明子氏について紹介したが、ここでは画伯の堀研氏から送られてきたおそらく1000枚ほどの絵葉書について書こうとしている。あるコレクターから寄贈されたものを役立ててほしいと私に送ってくださったものである。主に山口、九州、北海道そして全国に至る広範囲の地域にわたる。主に大正時代のものが多い。昨日その中から山口のものを中心にスキャンしてコンピューターに取り込みはじめた。「絵葉書」は文字どおり絵を描いたはがきや写真に一部着色したもの(灰色の石階段、石仏などは除いて)、完全に着色したもの(一色、多色)が自然に分類される。着色絵葉書はカラー写真ではない。実物の色は分からない。しかし、美しい。着色写真は写真と美術が混合したものである。
 わが家から見下ろせる門司の神社の写真葉書、山口の女子高等学校、秋吉台、萩の松下村塾、湯田温泉などの写真葉書などを見ながら今どう変わったのか早速行ってみたい。絵葉書には各処の観光や見物を誘うために何々「八景」「百景」などと題されている。カメラが今日のように普及していなかった時代に観光などで現地での感動を記念する気持ちで買ってきた絵葉書には多くの人物も登場する。当時、女子高校生たちの運動会で走ったりして絵葉書に登場している多くの人は高齢者となり、あるいは亡くなられたことだろう。その背景になっていた山や自然、施設などは残っている。登場人物や主人公が去って背景になったものしか残っていない無常さを感ずる。秋吉台の鍾乳洞の横に立っていた人は今どこかに存命であろうか。
 

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2 コメント

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Unknown (黒羊)
2014-02-02 00:51:57
長府忌宮神社で毎月第二日曜日に行われている骨董市で、大正時代(だと思われる)の朝鮮半島の観光地の絵葉書が売られていましたよ。
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Unknown ()
2014-02-02 07:47:20
 情報有難うございます。
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