崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

証明写真

2009年02月28日 05時05分17秒 | エッセイ
 旅券の有効期限切れで、また10年間のものに更新した。旧旅券には私の世界旅行の歴史が刻まれている。ロシア、東南アジア、中央アジア、ヨーロッパ、アメリカなどのさまざまな証印を見ながら思い出多い自分史と感じた。そして新しい旅券を手にした瞬間、また10年間生きることのできる命の保障がされたような感じがした。空白にこれから多くの証印をもらうことを願いたい。その出発がこの度韓国で出版された新著『映像が語る植民地朝鮮』の出版を祝うためのソウル行きになる。
 新旅券にも記載内容は変わっていないが、ただ証明写真が変わった。10年間自分の顔がいかに変わったか、驚いた。自家のカメラで撮ってサイズを測って持って行ったものが不合格であった。目の瞳が光っていることと顔のサイズが1ミリ小さいというのだ。走って専門店に行った。国籍を聞かれた。韓国と日本の旅券写真のサイズが若干異なるという。眼鏡の縁が光るかもしれないと言われて眼鏡をはずして撮った。自分の本当の肖像画のミニエチュアのような写真を見ながら犯人のモンタージュ写真のようにも感じた。旅券の写真は偽造されやすいので厳しくチェックすることが理解できた。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿