崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

民主化の偏西風

2011年04月15日 06時21分16秒 | エッセイ
北アフリカや中近東の民主化デモのニュースが日本の大震災のために薄れてしまっている。その偏西風のように吹いている風が中国を経由、北東アジアの北朝鮮へまで到達するにはまだまだ遠いようである。アメリカ国務省は北朝鮮でアメリカ人男性が拘束されていると発表した。それと同時に平壌市内の様子の映像が流された。私が数年前に訪問した時とあまり変わらない風景が目が留まった。市内の中心道路に車が極端に少ない。カメラを道路の中央に焦点をおいて走っている映像で目に入る車は数台に過ぎない。今の時代にこのように車が少ないのは世界でも類例がないであろう。それはエネルギーのない国家の象徴的なものである。ある人は公害のない、綺麗な国家とほめた。
 その弱い国が核を作り、鎖国状態になっているのはどういうことであろうか。世界を知ることが必ずしも良いとはいえないが、国民は願望している。少なくとも私が 会った人々は外国への関心が高かった。何よりも一年でも独裁制度で暮らすことは不幸であろう。リビアのカダフィは戦争状況でも権力を手放していない。自分の国民と戦争をする。NATOが強く空爆をする決議をした。北アフリカの風が春一番のように吹いてくることを待つ。


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