崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

人類愛

2006年04月18日 06時24分23秒 | エッセイ
 今、日本では愛国が話題になっている。私のように愛国主義の中で育った者としては古臭く、懐かしく感ずる。戦後の日本では戦前の「忠君愛国」を思い出さない教育をしてきた。しかし被植民地であった戦後の韓国は「忠君愛国」を捨てず「国是」として生かしてきた。それは植民地政策というより儒教精神として受け継がれて行ったのである。ナショナリズムを強化し、反日思想を生んで来た源泉ではあっても、親を大事にし、人を大事にすること、正義感を持つことが出来た。日本は「忠君愛国」の教育をしていなかったことは良かったが、人を愛するという普遍的な人類愛の教育もしてこなかった。私は韓国にて若い世代に教育を受け、そして教育をした者として日本の教育に人類愛の教育の欠如を強く感ずる。今、「国を愛する」というところを「人類を愛する」というようにすべきではないだろうか。

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