崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

立法主義

2009年04月03日 03時34分21秒 | エッセイ
 ユダヤ教では古くから立法主義が強く、人々の行動をあまりにも縛りつけたり理屈化したりしていた。イエスはその立法主義を頻繁に批判していた。そして今の言葉で言うと規制緩和を主張したのである。彼はむしろ愛のない、理屈社会を「愛」で改善しようとした。愛情があるから法律的に結婚届けをする。その愛情をより強く結んでおくためである。単に法律的に結ばれた夫婦は姦淫に過ぎないというのがイエスの考え方である。
 日本の社会は法治社会であるので、規制が多いのは当然である。しかし日本ではその規制の本意を知らず、あるいはそれを無視して理屈的に利用する人が多い。相手を攻撃するために、いじめのために様々な手段が考究される。生徒たちは女性の先生を流産させる会という奇想天外ないじめのアイディアが報道された。「叩いて塵が出ない人はいない」という韓国の諺のように人の不正を探す人もいる。法律や規制を大事にすると同時に、それより人間愛を優先すべきであろう。