先日オバマ氏が若いときに影響を受けたライト牧師の黒人主義的人種論に反する講演をした。それを聞きながら思い出す。私は日本のいくつかの在日キリスト教会で常に感じたのが民族問題であった。ある韓国出身の牧師は出雲神社に雷が落ちたこと、ある牧師は神戸地域の地震、またある牧師は日本人のスポーツ惨敗、さらにある牧師は十字架の下に韓国の国旗を掲げて説教をした。しかし私は信者として反発することをしなかった。牧師が神様ではないからである。ただ解釈の違いと思っただけであって、大きく問題にしなかった。昔、内村鑑三先生は外国人宣教師の態度に不満があって無教会派を作ったということの心境がわかる。しかしそこにも問題があるかと思う。ある一人の信者が教会を私有化(?)したり、あるいは無力化したりすることもあり得る。オバマ氏は白人にも失業などの問題はあり、困難な状況は似ている。人種の違いを乗り越えて協力しなければならないという内容で黒人牧師に反する講演をしたのは勇気のあるこどだと思う。私はその時できなかったことを反省する。
これまで人種問題への深入りを避けてきたオバマ氏は、米社会に横たわる差別の存在をはっきり認めた。
これまで人種問題への深入りを避けてきたオバマ氏は、米社会に横たわる差別の存在をはっきり認めた。