崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

畳部屋

2008年03月21日 06時37分32秒 | エッセイ
 遠方の京都から来客がいて、近い中華料理のバイキングに行ったら個室のラウンドテーブルに見知らぬカップルと相席になった。韓国で相席に慣れていたので応じたが相手の二人はこちらを気にしていた。話す場としてはやはり不都合であった。
 下関の演劇同好人たちの集い「おもしろ塾」で石川秀氏が語る「藤原義江について」を聞いた。下関に来てはじめ頃義江記念館に行って、韓国人の愛する声楽家李仁栄先生の著書を見つけて藤原先生と関係が深いことを知った。李先生は「成佛寺の夜」など多くの歌曲を歌った人であり、私は学生時代からなじみのある先生である。当時ソウル大学の音楽講師であった。藤原先生にも関心があって、珍しく講演をしに行くのではなく、聞きに行った。畳部屋で落語家が座るようなところで身を崩せず1時間武部・石川の対談を面白く聞いた。しかし座っているだけで大変な苦労であった。私は韓国では畳より固いオンドルで育って慣れたはずなのにいつの間にか私は椅子文化に染まったようである。