私のゼミ学生が就職したある新入社員研修会に参加して帰りに研究室に寄ってくれた。その研修会に「挨拶の心理学」のような内容が含まれていたそうである。そこに私は彼にひとこと付け加えた。会社の社員が客に挨拶することは「客」に対する「主」であること、会社のアイデンティティを強化することである深い意味がある。したがってどのような人でも「お客様」とすることは自分の「主人意識」を強めることに通じるのでしっかり守って欲しいと。彼は研究室コップなどを綺麗に洗って挨拶をして出た。今までは大学の中で学生であったが、これからは師弟関係、そしてそれを超えた人間関係として、私は彼の成熟を守っていきたい。