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往還日誌(194)




■8月14日、水曜日、曇り。台風7号が接近しているせいか、非常に蒸し暑い風が吹き込む一日だった。

きのう、終電で帰宅したとき、今季はじめて、秋風を感じた。0時くらいになると、東京でも、埼玉でも、秋の風が吹いていた。

妻が、体組成計というのを購入して、計ってみたのだが、体内年齢は48歳だった。

体内年齢とは、身体の組成(体脂肪率、筋肉量、水分量など)を基に、健康状態や体力を推定し、実年齢と比較した年齢を示す指標らしい。体内年齢は、基礎代謝量や体脂肪率などのデータを用いて、同じ年齢層の平均的なデータと比較することで計算されるという。

これで言うと、かなり体内年齢は若く出た、ということだが、人間ドックの結果から、精密検査の必要な臓器や、数値のあまりよくない臓器もあり、手放しでは喜べない。

ただ、心身調整の方向性は、大枠、これで合っているという実感はある。

『ネイチャー・メディスン』の8月8日号が、面白い記事をアップしている。

それは、「プロテオミクス老化時計は、多様な集団における一般的な加齢性疾患の死亡率とリスクを予測する」という記事である。

※Proteomic aging clock predicts mortality and risk of common age-related diseases in diverse populations(ネイチャー・メディスン、2024年8月8日)

「プロテオミクス」というのは、タンパク質を網羅的に解析する科学分野のことで、この研究では、2,897種類の血漿中のタンパク質を含むプロテオミクスプラットフォームを用いて、「プロテオミクス老化時計」を開発し、多様な集団における主要な疾患の罹患率や死亡率を予測するための有用性を探っている。

結果的に、204種類のタンパク質が年齢を高精度で予測できることがわかったという。

さらに、プロテオミクスによる老化が心臓、肝臓、腎臓、肺の病気、糖尿病、神経変性、がんを含む18の主要な慢性疾患の発生率と関連していること、また、多疾患併発や全死亡リスクとも関連していることを発見したという。

プロテオミクスによる老化はまた、生物学的、身体的、認知機能に関連する加齢関連指標(テロメア長、虚弱指数、反応時間など)とも関連していた。

要するに、血漿中の204種類のタンパク質が、一つの「老化時計」の役割を、正確に果たすことを発見したわけである。

「プロテオミクス老化時計」は、実際の年齢に対して、体の健康状態や老化の進行度を測定するので、もしプロテオミクス年齢が、社会的に広く理解され、活用されるようになれば、「エイジズム」のような、実年齢に基づく偏見を、減らす一助になるかもしれない。



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