いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

『サマーウォーズ』で、ジンと来たぼく(笑)

2010年05月10日 14時30分04秒 | 俺のそれ
レンタル屋さんで借りてみた。
ストーリー的には、部分的に「まあ、アニメだから、かたいこと言わずに…」というようなところは確かにあるけれども、自分の中では「ああ、そうなんだ」って抱いていた印象(妄想?)に重なって、なるほどな、と思わされた。

どうして、OZという仮想世界がああいう描かれ方だったのか、というのは、ぼくなりの解釈があるんだ。

こんな感じ:

07年3月;ネット上のバトル、白ウサギ>アンタイ族の生態に迫る(追加あり)

07年9月;アンデッド、支配する者>君は生き延びることができるか?~アンデッド対策

08年6月;釣れるトラップ>意味のない防衛計画~「クラスター爆弾」について・2

09年5月;釣り堀とか>「釣堀に出かけて行くと、釣られる」の巻



丁度「キングカズマ」が、ネット世界では「名の知られた戦士」というのがよく判るんだ。「アルファな人たち」とか、そういう位置づけにある人、というようなことでもある。
OZ内の場所を問わずにバトルフィールドになったのも、そうだなって凄く共感できる。どこかの掲示板とか、2ちゃんとか、そういう特定の「場所、巣窟」だけじゃなく、ブログ上だろうとSNSだろうと最近では「つぶやき」系だろうと、どこででも「炎上」みたいなものは発生するからね。

敵のAIである「ラブマシーン」は、ゼロ(零?)魔神、という読み換えみたいなものなのでは?
ラブ=零、魔神=マシン、というような。

このAIはゲーム好き、という傾向が設定されているのだけれど、これも、表象化というか、一般視聴者に理解できるように、ネット上の「バトル」(普通は、論争とかの勝負ということ)を「格闘ゲーム」という形で表現したのではないかな、と。

仕掛けた罠にハマって、城の中に閉じ込められる、という表現だったのも、論争を仕掛けてある場所(特定の掲示板やブログなど)に誘い込み(=釣り)、そこに来たところをボコる、というようなことなんじゃないかな、とか。水がめみたいに表現されていたのも、「釣り堀」とかのイメージからすると、よく判るんですよね。
「閉じ込め」というのは、論点を絞り込んでいって、相手側の自己矛盾とかに至らしめる、みたいなことなんじゃないかな、と。

そして、強大な力(アカウント支配)を持つ姿は、まさしく炎上現象のまんま、ということです。喩えて言えば、ラブマシーンが「ひろ●き」で、ネラーがあのイナゴの大群みたいな。
操られているアカウントのキャラたちは、まるで「太鼓持ち」の信者っぽい人たちにイメージがぴったり合うんですよね。実際、どこから飛んでくるのか判らないけど、手下だか信者っぽい人たちは見かけるでしょう?(笑)


「キングカズマ」が最初のバトルで敗北した後で、罵倒コメントに晒されたのも、実際にあるよなと思わせるんですよ。
そして、負けを覚悟で、大群の中に飛び込んでゆくという気持ちが本当によく判る気がするんですよ。たとえ負けると判っていても戦うしかない、という、あの気持ち。名もなき一般アカウントの大群―まさに炎上の時にやってくる大群と同じ―の、一発一発は弱いけれど数に物をいわせて襲いかかってくる、あの姿。

あれは、まさしく、日本のネット上に見られる現象そのものなのですよ。


最後の戦いを挑む時に、こっちが得意で相手が苦手なもので「釣り」、勝負に持ち込むんだな。大家族、花札、という味付けは、うむうむ(笑)、という感じ。
撃破しても、撃破しても、いくらでも湧いてくる、というイメージは、まさしくその通り。


勝負の決め手は、やはり「名もなき人々」、だ。
戦っている時には「自分たちは少数派、誰も知らない所で孤独に戦っている」と思ってしまうものなのだけれど、そうじゃないんだ、ってこと。
各個人の力は弱いんだけど「誰かは見ている」、「誰かは応援してくれている」、ということなのだよ。それは確かに少数かもしれないけど。だが、ネットの膨大な繋がりは、「悪の繋がり」も生み出すのだけれど、逆の効果もあるかもしれない、ということ。その力の集結は、「よい作用」も可能にする、ということなんだと思う。
アンデッドの親玉みたいなのは、確かに強大だし支配下ゾンビみたいなのは多くいるのは確かだけれども、必ずしも対抗できないわけじゃないってことなのではないかな。


サイレントな観衆、それがアニメではあのような感じの描き方になったんじゃないかな、と。





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