いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

アンタイ族の生態に迫る(追加あり)

2007年03月12日 17時01分54秒 | 俺のそれ
ネット上では色々な現象が観察できる。昔ながらの掲示板時代の名残なのかなんだか判らないが、ネット上での行動特性とまでは言わないまでも、何かの傾向が窺われる。そこで、これについて記述を試みたい。


まず、一つの物語を紹介しよう。



ある所に、白ウサギがおりました。このウサギは、「クラウド」―所謂サイバー空間のこと―では以前から名の知れたウサギでした。それはあちこちでイタズラ書きをしたり、弱々しい相手をボコったりするのが得意だったからです。白ウサギは、クラウド内に棲息する他の低級モンスター族に比べれば、少しだけ知識を使うことができたのです。その知識というのは、「この森に鹿が棲んでいることを知っている」という程度のものでしたが、それを大変小難しく言う術を知っていたので、他の低級モンスター族には「白ウサギはスゲー!」と思われていたのです。

白ウサギはバカではありませんので、必ず相手を選びます。相手を見て、反撃がユルいかどうかを確かめてからでないと仕掛けたりはしません。低級モンスター族にはそういったことが判りませんので、白ウサギは「強い」という錯覚をもたらすのです。そうではあっても、白ウサギは低級モンスター族から一定の支持を集めていたのです。


ある時、クラウドにスノーという少女がやってきて、静かに絵を描いておりました。馴れない世界ではあったものの、独自の活動をしておりました。そこに例の白ウサギが現れました。「絵が下手くそだ」「絵の描き方をオレさまが教えてやる」などと言って、スノーを泣かせました。「○○派なんか捨ててしまえ。もっと××派の巨匠の描き方を学べ。そのマネをしろ」などと、描き方指導と称してイジメたりしました。白ウサギは、「これはイジメなんかじゃない、みんなは正しく描けるようにスノーに教えてやっているんだ」とか言いながら、それまでスノーが描いてきた絵を悉く否定しました。スノーの存在意義すら否定しました。

白ウサギには、「アンタイ族」という「愉快な仲間たち」がいたのです。「アンタイ族」はクラウド内で個々に活動しながらも、何か騒動が勃発すると「いざ鎌倉」のごとく馳せ参じ、援護射撃してくれる心強い仲間たちです。これらアンタイ族は当然のごとく、少女スノーに襲い掛かりました。集中砲火を浴びせました。スノーはこの攻撃に耐えかねて、泣きながらクラウドを去って行きました。

スノーは自分の好きな絵を描きたかっただけなのに。他の人の描いている絵を理解しようと努めて、でも、「自分はこれが好き、こんな絵を描きたい、いや、描くのが自分の使命」と思って一生懸命描いていたのです。そんなスノーにイライラしたアンタイ族は、「どうしてみんなが教えてやっているのに、これが判らないんだYO!」と言って、スノーを追い詰めたのです。そして、スノーはクラウドから姿を消してしまいました。白ウサギは言いました。「折角親切で教えてやっているのに、これが判らないとはなんて愚かなヤツなんだ。所詮そういうヤツだったのさ」

アンタイ族の得意技は、ラビリンスじゃなかった(これは冗談)、「ラベリング」です。この時にも、ラベリングが行われました。「スノーは所詮~~」という具合に。アンタイ族に敵対するとか、反対意見を曲げないとか、そういう相手に対して最も有効な戦術がこのラベリングなのです。付けられた側はアンタイ族からは蔑みの標的とされるし、観察している低級モンスター族たちに「やっぱり~はそういうヒトだったのね」という印象を与えることができるのです。中々うまい戦術です。スノーのようにクラウドから姿を消してしまうと、こうしたラベリングを自ら消し去ることもできません。アンタイ族側が勝利するようにできているのです。


それから暫くして、アンタイ族周辺で小競り合いが勃発しました。アルファ級戦艦のガイ艦長が発射した曳航弾が問題とされたのです。あまりに輝きを放っていたので、まるで鮟鱇の光に誘き寄せられた小魚のように、釣られた者たちが集まってきました。中には、「どこを狙って撃ってるんだ」などとバカにする者が現れました。更に不運だったのは、アンタイ族の中では武闘派として最も恐れられていた、バーサーカーの「クルーダス」が問題海域に姿を現したことでした。低級モンスター族は拍手喝采で出迎えました。待ち望んでいた重量級同士の海戦が見られるからです。ガイ艦長はアンタイ族から「ラベリング」を受け、ロックオン状態となってしまいました。クルーダスは容赦なく主砲をぶっ放しました。そしてアンタイ族も援護射撃に加わりました。
「斉射!」
号令とともに、それぞれの主砲が火を噴きました。

こうしてガイ艦長は集中砲火を受けました。普通の級(クラス)の戦闘艦ならば瞬く間に轟沈するところですが、さすがにアルファ級だけあって素晴らしい耐久防御力を見せ、何とか持ちこたえました。しかし、一度ラベリングされてしまうと、自らは剥がすことができないのです。白ウサギも言いました。「あ~あ、ガイ艦長はアレで、ナニが…とかで…」

一方、戦闘海域外にいた駆逐艦のセキハ艦長はガイ艦長に理解を示し、小口径砲ながらも応戦しました。

――セキハ艦長は過去にアンタイ族とのバトル経験を有している、極めて稀少な艦長でした。その時の海戦は、非戦闘艦であったエンジョウ艦長への発砲事件に端を発したものでした。白ウサギはエンジョウ艦長に対して、スノー事件の時と似たようなことをしたのでした。これを傍で見ていたセキハ艦長は「許さじ」とエンジョウ艦長を援護したのでした。この時にも例のクルーダスが参戦してきていましたが、セキハ艦長は怯まずに応戦したのでした。他のアンタイ族は当然の如く白ウサギの援護射撃に回りました。この戦いを経てもセキハ艦長は生き延びました。駆逐艦は沈没することなく海戦を終えたのでした。――


ガイ艦長に理解を示したセキハ艦長は、ガイ艦長と同じくアンタイ族から「ラベリング」を受けることとなってしまいました。白ウサギは再び言いました。「あ~あ、セキハ艦長もアレなガイ艦長と同類につき…」


この他にも、アルファ級戦艦が数艦参戦した有名な海戦がありました。バーサーカーのクルーダスとアルファ級戦艦の艦長「デンパ」との激突で始まりました。デンパ艦長はアンタイ族ととてもよく似ていて、ラベリングの魔術師との異名を持つほどでした。当然クルーダスにもラベリングを施しており、外野とか教祖とか色々と付けていました。どうやら過去の遺恨があるためかもしれない、と人々は噂しました。デンパ艦長は他の学者たちや世間一般の人々さえもラベリングを施しているくらい、筋金入りのラベリングマニアなのです。激しいバトルが繰り広げられ、戦線は拡大して行きました。ガイ艦長の他、別なアルファ級戦艦のシゾ艦長も参戦して、壮絶な戦いが続きましたが、最後には第3国の「3者介入」となって終結しました。

この戦いは、クルーダスが「教科書通りではない」という謎の照明弾を高々と打ち上げた為に、かねてより腹に一物抱えていたデンパ艦長の探知網にまんまとかかったのが発端のようでした。デンパ艦長の「教科書の教え」射撃を受けながらも巧みに直撃弾を逸らし、クルーダスは持ち前のバーサーカー気質を発揮して、すぐさま応戦しました。しかし戦闘開始直後に、クルーダスは出力機関故障(チョコ国製の不利な条件だったらしい)によりスクリューが満足に動かない状況に陥った為戦闘力がややダウンしてしまい、戦闘海域より離脱を余儀なくされたようでした。実際には、その裏で停戦調停を3者に依頼していたので、終結準備に抜かりはなかったようです。クルーダス不在の間は、シゾ艦長が奮戦していたようでした。クルーダスの支援を受けつつ、アルファ級の名に恥じない奮闘ぶりを見せました。

デンパ艦長は、ザコ敵は全て似たようなラベリング攻撃で撃退し、狙いをクルーダス一点に絞っていました。その為には、ガイ艦長の参戦をも利用しました。シゾ艦長に対しては得意のラベリングで迎撃し、必殺技の「経済学の教え」攻撃で封殺しました。最終的には、停戦の切り札―デンパ艦長の「教科書の教え」攻撃を封じる為の3者介入―を外国に求め、これをクルーダスが提示したことにより、幕を閉じました。





変な物語だった?
大方の人々がそう思うことは間違いないであろう。それはご容赦願いたい。


こうした戦いを経ても、アンタイ族はラベリングを止めることはしない。それは、アンタイ族のコミュニティを守り、敵対勢力を明確にするのに好都合であり、低級モンスター族たちの支持を受けられるからだろう。ガイ艦長をラベリングして、彼の主張が「教科書の教え」にないことを非難するのであれば、本来的にはクルーダスの打ち上げた照明弾も同様に非難されるべきだろう。そうであるが故に、デンパ艦長の「教科書の教え」攻撃があったハズだ。しかしながら、アンタイ族の身内に対しては、ラベリングは行われない。

白ウサギにしても、ガイ艦長に理解を示したセキハ艦長にラベリングを行っているが、例えば「セクト」の危険性を一般大衆に区別させる現実的手段を白ウサギ自身持っているのであろうか。「プロの連中の努力が足りないんだ」とか自身で語ってるが、ニセ科学の危険性を論じる前に、カルトなんかを撲滅してきたのか。ニセ科学への攻撃性と同じくらい、セクトにその攻撃性を向けているのか。科学が悪事の道具に利用されることは、勿論阻止しなければならない(例えば、「○○を食べればガンが治った!」「××を飲めば糖尿病が治る」みたいなもの)。しかし、ガイ艦長やセキハ艦長にラベリングをする前に、科学と宗教について一般大衆にどれほどの啓蒙を行い、どういった示唆を与えてきたのか、甚だ疑問である。


*「アンタイ族」とは:

ネットに棲息する、「antisocial」な人々を言う。デンパ艦長のラベリングでは、アンタイ族の一部に対して「~派の品性」などと表現されることがある。白ウサギ、クルーダスは代表的なアンタイ族で、デンパ艦長はアンタイ族の亜種であるが、同類である。デンパ艦長は、アンタイ一族と敵対関係にある。
(鑑別基準は謎のスケールを適用しているので、詳細は不明である)

念の為に書くと、こうしたラベリングはアンタイ族のやっていることと同じである。彼らには、「鏡像」を(イヤな言葉だ…笑)見せてやらないと自覚できないという特性がある。ラベリングをされて不快なのであれば、自らもヤメレということだ。


えーと、ちょっと追加です。

白ウサギは「簡単なこと」を小難しく言う術を持っている、と書いたのだが、その面目躍如というところか。

例文1:AはBと同類である
例文2:AとBは同じメンタリティを有する

みたいな主張があるとする。
「型にはめる」ということは、例文1や2とは別としか思えない。
「型にはめる」というのは、同質化のような(言葉の選択が適切かどうか不明だが)、例えば「若いヤツラは携帯依存症だ」みたいなものかと思うが、違うのだろうか。

「型にはめる」を言うのなら、

・経済学者は拝金主義者である
・マラソン選手は毎日40km走らねばならない

みたいな主張なのではないか。それであれば、「練習方法を型にはめないでくれ」とか、「ひと括りで批判しないでくれ」ということは判る。けれども、『「型にはめるな」というちゃぶ台返し』などということを言い出すのは、何故なのか理解できない。「型にはめるな」などとは誰も言ってないと思うが。

これも話をボカすテクニックなのか?百戦錬磨の白ウサギに勝てるとは思っちゃいないが、ちょっとズルいと思う。例文1や2のような表現をするのは止めて欲しい、ということに決まっているのに、何でここで「原理的なちゃぶ台返し」が出てくるのか。話をすり替えているようにしか思えない。

批判するのであれば、批判内容を直に書けば済むことである。「Xの~という主張は間違っている」と明確に言えばいいではないか。発言内容が自己感情として不快なのであれば、「Xの発言は毎回間違っているので不愉快だ。金輪際議論しない」とか書けそうなものである。それを、「AとBは同類である」と表現することに、一体全体どういった狙いがあるのか。誰に、何を伝えるつもりなのであろうか。傍から見れば、「○○宣言」みたいなものとしか思えないのだが。


こういうことを書くことが、本当に余計なお節介だとは判っているが、低級モンスター族の中にはこういうのを手本にして真似するヤツラが必ずと言っていいほど出てくるからね。そういう行為は自粛して欲しいんですよ。


それにしても、当人が予期できないことを取り上げてラベリングするのは、一方的なものであることに変わりはないと思う。

例えば
・白ウサギはインテリもどき
・白ウサギは品性下劣

のようなラベリングを受けても、「当人にもその責任があるのだから、そういうレッテルは仕方がない」という主張をするのであろうか。

それとも、

・白ウサギはデンパ艦長と同類である

のような主張をされたとしても、それを受け入れると?


デンパ艦長の豪語癖は元々だろうし、ラベリングも人並み外れて得意なのだけれども、白ウサギも含めて、こういう連中のメンタリティは同じなのですな。デンパ艦長風に表現すれば、「昔からネットに巣くっている、弐ちゃん並みの知性と品性しか持たない連中」ということなんですか。なるほど、よーく判りました。これを実名で書かれても当然である、ということですね?>白ウサギ殿


しかし、こういう言論の程度を見るに、悲しくなるぜ。

昔はどうであったかなんてどうだっていいし、影響力があるからこそ、もうちょっとマトモに、紳士的に振舞えんもんなのかね。いい年した大人が、ってのは、まんま当てはまるのは自分だろうに。実名で書くヤツのメンタリティが信じられねえ。これはデンパ艦長も同じなんだが、よくもまあ、あんなにうまいこと(笑)ラベリングできるな、と感心するぜ。マジで。そういう言論が平気、というのも、これまた、不思議なんだが。




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