いきなり初回に3失点、そして投げるは足掛け5年でロッテに8連勝中の岸ですから絶望的なスタートでしたが、前日の鬱憤を晴らすかのような逆転勝ちです。
4年ぶりに岸に黒星をつけたのは痛快でしたし、唖然としたようなレフトスタンドが心地よかったです。
これで分の悪かったライバルシリーズに勝ち越しましたがオセロ状態からなかなか抜け出せませんので、まだ早い気はするのですがデスパイネの爆発に期待をしましょう。
今日はベテラン勢が頑張りました。
初回の内野安打1本だけで5回52球とあしらわれていた岸に、12年目の金澤のプロ入り初アーチが流れを変えたのが大きかったです。
真ん中高めの甘いボールではありましたがピクッと動いたバットを我慢して振り抜いた打球は打った瞬間にそれと分かる、嬉しい300打席目の一発です。
加藤、鈴木、今江、そしてサブローの4連打は飛んだコースがよかったというヒットではありましたが、こういうヒットの方がバッテリーにはダメージが大きいでしょうから岸にとっては悪夢の六回、やや舐めたかのように攻めたのが裏目に出たことをきっと悔やんでいるでしょう。
なぜか昨日は今江、今日は福浦の代わりにスタメンだった根元には疑問でしたが、それが結果的にここぞの福浦に繋がったのはいってこい、神様が見ていたのだと思います。
お疲れ休みなのか井口の代わりのサブローも2度の得点機に絡み、今日はベテラン様々でしょう。
そして勝ち越しツーベースを放ってサードを陥れる走塁を見せたハフマンはすっかりとクリーンアップの貫禄が出てきましたので、胸を張ってデスパイネを迎えられるはずです。
先発の成瀬は6回7安打3失点、立ち上がりを見れば早いうちにKOをされるかと思ったのですが、結果的にはQSですので何とも微妙なピッチングでした。
西武ドームで130キロ台半ばですので実質的には130キロそこそこのストレートでは余程にキレがなければ抑えられるわけもなく、変化球を見極められての4四球がその苦しさを物語っていましたし、コントロールが緩いときの唐川と同じく投げてみなければ分からないというピッチングが続きそうです。
それでも中盤からは高めのストレートで空振りを取るシーンもありましたし、ボロボロの涌井と同じく浦和で我慢をしきれないベンチの判断には来季以降が不安になるのですが、やるからには年俸泥棒と言われないようせめて先発投手らしい防御率になるよう、後輩たちは頑張っているのですから涌井ともども奮起を願います。
その後は益田、大谷、松永、西野と今のロッテではベストなリレーで、最後は西野が劇場を開演してしまいましたが一死一三塁から中村、メヒアを切って取っての勝利です。
期待をさせておいて落胆させるという高等戦術、なわけもないのですが、西武からすれば岸が打たれてクリーンアップが打ち取られての負けですから骨身に染みるでしょう。
勝ったからこその声を高らかに、バントをしなかったり失敗をしたりと似たようなチームですが、埼玉だけには負けられません。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
計 |
安 |
失 |
千葉ロッテ
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0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
0 |
0 |
2 |
5 |
8 |
0 |
西武
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3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
10 |
0 |
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◆7月27日(日) 西武-千葉ロッテ14回戦(西武8勝6敗、17時1分、西武ドーム、25,968人) ▽勝 松永 34試合4勝3敗 ▽S 西野 40試合1敗22S ▽敗 岸 16試合8勝4敗 ▽本塁打 金澤1号(岸)
▽バッテリー 千葉ロッテ 成瀬、益田、大谷、松永、西野―金澤 西武 岸、武隈―炭谷
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