goo blog サービス終了のお知らせ 

オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

2009年通信簿 シーズン総括 野手

2009-10-11 22:23:59 | 千葉ロッテ

打率はリーグ最低、しかし本塁打はリーグ2位、一方で盗塁はリーグ最下位と、攻撃面では粗さが目立った1年でした。
あの繋ぐ打線はどこへ行ったのか、まるで夢物語のようです。

打順を固定しなかったと言うべきか、はたまた固定できなかったと言うべきか、前監督のスタイルを考えれば前者なのでしょうが、相変わらずの残塁の山は役割を認識できていない選手たちの個人プレーによるものと言ってよいでしょう。
その最たるものが耳にタコ状態のバント軽視で、走者を進めるバッティングが出来なかったのと合わせて、数少ないヒットでは得点に繋がるわけもありません。
盗塁の数だけではなく次の塁を積極的に狙う姿勢も忘れられてしまい、鈍行列車に目を覆いたくもなりました。
日本一となった2005年は抜け目のない野球をしていたはずで、再建のためには何がチームをこう変えてしまったかの分析をすることから始める必要がありそうです。

序盤のトピックスはメジャー帰りの井口の大活躍であり、劇的なヒットに狂喜乱舞をしました。
チャンスに強いバッティングはチームをぐいぐいと引っぱり、黒船によるチーム改革に期待をしたものでした。
しかし心配をしていた35歳という年齢からくるスタミナ切れが勢いにストップをかけてしまい、故障もあって終わってみれば.280に15本という開幕前の予想とさして変わらない成績となってしまったことは残念の一言に尽きます。
言動不一致のちんたら走りは中盤以降は改善をされましたし、点差の離れた試合では交代をするなどの適度な休養さえ取れば来季も主軸として活躍をしてくれるでしょうから、全試合全イニング出場へのこだわりは立派ですが、自分とチームの現状を冷静に見つめることも大切です。
その井口に4番の座を奪われるスタートとなった大松ですが、序盤の絶不調を交流戦で盛り返して、その後の度重なる不調も左方向へのバッティングを意識することで復調をするという経験を積んだことは非常に大きく、来季はシーズンを通して4番を任せたいですし、務めてもらわなければ困ります。
何だかんだ言っても昨年とさほど変わらない結果を残しており、来季は30本塁打の覚醒に期待をしたいところです。
15年目にして覚醒の兆しを見せたのがサブローで、.314の22本塁打とキャリアハイのシーズンとなりました。
軽く合わせただけでライトスタンドに放り込むバッティングはどんな長距離砲よ、と言いたくなるほどで、何がサブローに起きたのかが気になるところです。
ただ緩慢な守備や走塁などサブローの良さも消えかけたシーズンでもあり、この変化を喜ぶべきかどうかに戸惑っている自分がいます。

開幕前に200本安打と首位打者獲得をぶち上げた西岡は、虚弱体質を爆発させて成績を一気に落としてしまいました。
首が痛い、足首が痛いなど故障が多すぎで、強い体幹を作り上げなければ才能を開花させることなく一流止まりで終わってしまいかねません。
横断幕騒動では男気を見せましたし、来季はキャプテンに任命をされて自らが手本にならなければとの意識から一皮むけることに期待をします。
昨年の骨折の影響から抜けきれなかった今江も、積極性と軽率をはき違えた初球打ちで失望を買うなど、背番号8が泣くような結果となってしまいました。
今江の救いは手抜きのプレーがないことで、いい指導者に巡り会いさえすれば大きく成長することは可能であり、金森コーチの手腕に託す、今はそんな気持ちになっています。
また西岡や今江とともにしっかりと内野の要となって欲しかった根元は井口の加入で出番を失い、2軍でもイップスになりかねない送球ミスを数多くやらかすなど、まさに2年目のジンクスにはまったかのようなシーズンでした。
ライバルが多い中で勝ち抜くためには来季が正念場で、しかし焦らずにポスト井口を狙ってもらいたいものです。

ベテランでは昨年に引退勧告をした堀が、それをあざ笑うかのような渋いプレーを披露してくれました。
成績としてはさほどのものでもありませんが、かなり印象に残るヒットが多く、最後のオリオンズ戦士として臨む2010年もベテランの意地を見せてもらいたいです。
理想は2005年の初芝で、代打の神様として君臨をする姿を夢想することにします。
その堀に中盤までは助けられた福浦は、中盤以降は福浦らしい力強いバッティングが戻りつつあり、復活への足がかりを築いた1年であったと思います。
その守備はチームを救いますし、やはり福浦には3番が似合います。
おそらくは球団は一塁を守る外国人選手を補強するものと思われ、まだまだ厳しい現状に変わりはありませんが、それでもピンクマリーンズが消えるには早すぎます。
一方でもうベテランと言ってもいい年齢にさしかかってきた里崎は、王様スイングで名を馳せました。
三振をしてもふてぶてしい姿は里崎らしいのですが、それにしても場をわきまえない「顔はレフトスタンド」が目立ちすぎで、脊髄反応以外では気の抜けたようなプレーも散見をされましたから、どこかやる気の無さがあったのかもしれません。
もちろんそんなことは不調の理由にはなりませんし、キャプテンを剥奪された意地を見せてもらわなければならなかったはずなのですが、空回りにすら至りませんでした。
来季はチーム事情から田中雅や金澤らの挑戦を受ける形になると思われますので、今度はしっかりとしたプレーで王様ぶりを見せつけてもらいたいものです。

外国人選手ではランビンとバーナムJr.は年俸からすれば充分な活躍をしてくれましたが、やはり力不足は否めませんでした。
ベニーも助っ人としてはパンチ力が不足をしており、3人揃っての戦力外は致し方ありません。
橋本将は春先の怪我からの出遅れを取り戻すことができず、捕手としてもキャッチングの粗さと肩の弱さを露呈したシーズンとなってしまい、ロッテでレギュラーを取ることが難しくなってきたことからFA移籍を考えなければならないところまできてしまいました。
早川もタイプをわきまえない強引なバッティングが目立ち、ミスで1軍から追放をされてしまった大塚とともに来季は最後の勝負となります。
2人とも守れる外野手としてチームにはまだまだ必要な戦力ですので、もう一踏ん張りに期待をします。

若手では早坂がようやく外野への転向を決意したことで出番が急増し、一気に来季のレギュラーを狙えるところまできました。
打率は低いですし牽制死も目立つなどまだまだのところは多いですが、積極的なプレーはチームに活力を与えてくれます。
来季は2番で西岡と盗塁王を狙えるぐらいの活躍を期待したいですし、決して無理だとは思っていません。
中堅どころでは塀内が覚醒なのか確変なのかは秋季キャンプ次第ですが、その素質の一端を見せつけてくれました。
高めのストレートと落ちるボールにからっきしな点は変わらないのですが、やはり魅力的な素材であることは間違いありません。
逆に竹原は井口に弟子入りをして序盤は結果が出たものの、結局はものにならなかった1年でした。
意外にも四球を選ぶ選球眼はありながらも、振り回すスイングに合わなかったことが今年の結果であり、このままのスタイルを貫き通すかの選択を突きつけられたとも言えます。
サブローの動向次第ではチャンスはあるでしょうし、巻き返しに期待をしたいところです。

その他でも田中雅、南、角中、神戸、ムニス、細谷、定岡、岡田、宮本、青野など、試したい野手はいくらでもいます。
ほとんど1軍ではチャンスを与えられなかったことで鬱憤もたまっているでしょうし、彼らが躍動をしてこその西村ロッテであり、下からの底上げ無くしてチームの上昇はありえません。
この中から1人でも2人でもいいので1軍に定着をする選手が出てくれば、前監督の入れ替えの少なさで安穏としていた選手たちの尻にも火がつきます。
競い合いがないところに成長はありませんので、来季は全員が1軍を経験するぐらいの争いになることを期待します。

2008年通信簿

 

コメント (11)    この記事についてブログを書く
« 2009年通信簿 シーズン総括... | トップ | 律儀なポニーキャニオン »

11 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コヤマリン)
2009-10-11 23:52:22
今岡ネタにコメントいただき恐縮です。

それはさておき、西村さんはあまり冒険はしないタイプな気がしてます。(フロント主導なのかもしれませんが)秋季キャンプはベテラン勢を地理的にも別 にしたことなどを考えると、余程の事がないかぎり、結局は今年のメンバーでやりくりしそうで・・・
それを変えてくれるよう、青山・西本・金森といった新参コーチに期待したいと思っています。
返信する
Unknown (りんたろお)
2009-10-12 00:44:45
どういうオーダーになるかはわかりませんが、今季の成績から、里崎が8番あたりに固定できるような打線になればいいなと思います。
最終戦の里崎5番で層の薄さを感じましたから、全体的な底上げと一発のある助っ人の獲得が必要かと。
個人的には、2番早坂の定着が期待ですね。
サブローは残ってくれればうれしいとは思いますが、今が売り時なのを考えるといなくなることも想定しておかなければなりませんよね。
南(or助っ人)、早坂、大松で外野構成して結果を出してくれればうれしいですね。
早坂にひいきしすぎですので、スルーしていただいてけっこうです(笑

あと、小林宏は抑えにまわす案はいいと思いますね。
先発7人体制だけはやめてほしいです。
返信する
ため息打線… (真砂マリン)
2009-10-12 00:52:57
昔、やまびこ打線というのがありましたが…今年のスタンドからは…ため息ばかりでしたねぇ…(苦笑)

四球はあるが犠打はなし…進塁打にはサインもなし…
チャンスに弱く残塁地獄…敵もよく知る満塁病…
苦手投手に二桁三振…堂々ベンチに帰ります…
弱気な投手は大量点…でも新人投手は優しく教育…
チンタラ走って敵野手に舐められ…たまに走るとケガをして…
何度見たやら三振ゲッツー…今江はいつでも初球打ち…
スタンドの子供達でもこのくらいは知っていますよね…(苦笑)

ファームでさえバント練習してるのは育成組だけ…それもマシンで片隅で…高校生のほうが上手いでしょうね…(ため息)

細かい野球をしないと勝てない……って……わかっているなら何故しない!!(怒)
結局は、秋季キャンプでの立て直しに期待するしかないのでしょうね…
あぁ…宮崎川内鹿児島石垣島に駆け付けて、ほんとにやっているか監視したいです(笑)
返信する
Unknown (178コーシ)
2009-10-12 01:03:56
早坂の打率低かったですが、8月半ば以降からの打率は結構高かったはずです。ということで来年は守備走塁はもちろんのこと、2番か9番ぐらいかで十分な打撃成績も残してもらいたいものです。。
今年の成績が極端に悪かった小林宏ですが、抑えには同じく先発としてはよいとはいえないが1イニング限定ならけっこう使えそうな清水直の方はどうでしょう( ̄ー+ ̄)?
サブローはもともと守備走塁のポテンシャルがすごい高い選手なので打撃成績あがったからって調子のんなよ~みたいなことを言ってくれるコーチもしくは監督がいれば本当にすごい戦力になると思うのでぜひ残ってはもらいたいですね。 
とにかく西村野球に期待です。
返信する
今季の収穫 (aki)
2009-10-12 02:06:15
塀内。去年と違うことだけは確かです。

南。化けましたね、来季期待大です。

早坂。意外と長打力がありますね、外野守備も段々良くなってきてます。来季期待大

上野。投手の中では、一番の成長株

内。将来のストッパー候補
返信する
来季こそ若手にも出番を (JF)
2009-10-12 09:08:11
打率がリーグ最低なのにバントや進塁打を徹底させず好きなように打つだけでは、そりゃ点は入りません。交流戦の読売戦で井口がバントのサインを出されて激怒した試合がありましたが、来年はあんなシーンは見たくありません。
ヒットが出ない一方、今年は何故か四死球での出塁がリーグダントツ1位だったはずですが、せっかく相手からもらった走者もゲッツーで潰したり3アウト取られるまでずっと1塁ベースに釘付けだったりというシーンが目立ちました。もっとアグレッシブな野球をするために、新監督がどんな野球をしたいかをキャンプで選手たちに伝えるところからまずは始めてほしいと思います。

投手陣と同じですが、1軍で使ってみたいと思える若手選手はたくさんいるわけですから、レギュラーを白紙にして競争原理を復活させることだけは絶対にお願いします。来季は苦しいシーズンになると思いますが、下からの突き上げがあればまだ希望を持って見ていられるはずです。
返信する
お返事 (オリオン)
2009-10-12 22:27:37
>コヤマリンさん
確かに仰るとおり、内部昇格らしく現状維持はありそうな気がしています。
あの秋季キャンプのメンバー割りが不安材料ですし、あれは球団主導だと自分に言い聞かせています(笑)
西村監督が鴨池と川内のどちらに足場を置くかで、大体の方向性は見えてくるでしょう。

>りんたろおさん
今のままで里崎5番は勘弁ですね。
どうにも理解できない今季の打線でした。
里崎下位論を展開してきましたので、私としてはウェルカムなご提案です。
もちろん里崎が真の王様になっての5番であれば、言うことはございません。

>真砂マリンさん
溜息の数だけ幸せが逃げていく、とも言いますね(微笑)
西村コーチが手を抜いていただけなのか、それとも絶対王政が半端じゃなかったのか、この答えは春季キャンプ前にも判明をすることでしょう。
今は青山代理監督がどんな野球をやっているのか、その詳細が知りたくて仕方がありません。

>178コーシさん
どうでしょう。
ちゃんと計算をしたわけではありませんが、ずっと.220ぐらいを前後していましたので9月以降は3割、なんてことはなかったように思います。
ただ1本1本に意味があると言いますか、足を活かしたヒットであったり、シャープに振り抜いたライナー性の打球だったりと、来季に期待をさせてくれる活躍であったことは確かだと思います。

>akiさん
塀内がぎりぎりで3割を守ったことが、実は一番嬉しかったりしています。
この勢いのまま、しかし油断をせずに秋季キャンプで基礎からみっちりと鍛え込めば、もしかすると(以下妄想)

>JFさん
一か八か野球、掛け算野球、いろいろな表現をしましたが、まあ見ていて歯がゆいったらなかったですね。
なぜここで送らないんだ、イニングで3本ヒットを打っても得点が入らない、まあ5位も当然かと。
そのあたりを同じ歯がゆさを持って三塁コーチャーで見ていた西村監督であれば、きっと何かを変えてくれると思いたいです。
返信する
以前は (もちまる)
2009-10-13 00:27:25
一時期は繋ぐ打線が売りでしたが、今期はすっかり千切れては(試合を)投げ、千切れては(試合を)投げの繰り返し…。
途中からは「こんな展開のほうが難しくない?」と絶叫する始末。

来期は是非とも一点を取りに行く野球、つまりは送りバント、右打ち、それに伴う進塁と状況判断…、あれ、また当たり前の事言ってる(笑)。

課題は明確。来期は過度の期待をあえてします(爆笑)。
返信する
お返事 (オリオン)
2009-10-13 21:57:15
当たり前のことが一番難しいとは言いますが、やろうとしていませんでしたからね・・・
西村監督の旗振りどおりに選手が動くか、動かせることができるか、そこに注目です。
返信する
Unknown (hitmachine9)
2009-10-14 16:49:32
ボビーになってから三振と四球が増えましたね。西武みたいに好球必打で、初球からガンガンいかないで相手に球数放らせる攻撃は結構好きでしたが… 今までの反動で、ソツのない試合巧者なゲーム運びが求めてられるんでしょうか、 ケース打撃ありきの窮屈しいな、義しいお野球ですか… 好みの問題でしょうが、打席では自分のスイングで三回振ってくる方が観てて面白い… まぁ来年はエンドランが減って、単独の盗塁が増えそうなのはうれしいです。
返信する