52 塀内久雄 内野手 26歳 年俸1100万円
【2007年成績】 88試合 134打数 17得点 25安打 打率.187 11二塁打 1三塁打 0本塁打 7打点 2盗塁 6四死球 41三振 得点圏打率.167
年々出場数を増やしている期待の若手選手ではありますが、その成長の度合いは遅々としてはかばかしくありません。
開幕当初は多くのライバルの間隙をぬってレギュラー獲得かとも思わせましたが、終わってみれば今年は2割にも満たない低打率でした。
バレンタイン監督の愛人、そう揶揄されるぐらい、塀内は傍目から見ると異様なぐらい起用されました。
確かに二塁、三塁、遊撃を守れる便利な選手ではありますが、その打撃成績から考えると重用ぶりは目に余るものがありました。
塀内と比較すると、根元などは冷遇されているのではないかと思えるほどです。
何を持ってバレンタイン監督が塀内起用に走るのか、謎は深まります。
とは言え、魅力のある選手であることは間違いありません。
ヒットの半数が長打という意外にパンチ力のあるバッティングを見せ、これはシャープに振り抜くスイングがあってこそだと思います。
守備もそつなくこなしますし、レギュラーを期待してもおかしくないレベルの選手と言っていいかもしれません。
しかし残念ながら、昨年からの課題が一向に解消されません。
低めに落ちていく縦の変化球には全くタイミングが合いませんし、外角高めのストレートには振り遅れます。
バットに当ててもボールの勢いに負けることも多く、そのバットスイングを活かし切れていません。
要は体に力がないのだと思います。
だからこそシーズン中に何度も彼を2軍に落とすべきだと主張し、これらの課題をクリアするまではじっくり鍛え上げるべきだと書きました。
それが塀内自身のためであり、真っ黒になって逞しくなった塀内は今以上に魅力的な選手になってくれるであろうという期待を込めての主張です。
今のままの状態で使い続ければ、結局は中途半端な選手で終わってしまうような気がしてなりません。
打っては三振が多く、バントの失敗も繰り返す、この勝負弱い塀内を来季も見たいとは思いません。
本人も自分の課題は当然わかっているはずで、オフから春季キャンプにかけて力の限りの鍛錬をしてくれるとは思いますが、やはり鍵は来季もバレンタイン監督の起用法、そこにかかっていると思います。
その魅力を開花することなく若くして球界を去ってしまった信原拓人にはならないよう、塀内には頑張って欲しいと思います。
【オリオン村査定】 1100万円 → 1600万円 (△45%)