電脳筆写『 心超臨界 』

自然は前進と発展において留まるところを知らず
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( ゲーテ )

不都合な真実 《 テロ戦争と共産主義暴力革命——馬淵睦夫 》

2024-06-18 | 05-真相・背景・経緯
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■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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レーニンは「戦争から革命へ」と共産主義者を叱咤激励しました。つまり、国内の混乱を活用して共産主義政権を打ち立てよということです。現象面を見ると、イラクやシリアの国内の混乱を利用してISが勢力を伸ばしてきたことがわかります。それだけではありません。ISは「不正義の支配者に対するジハード(聖戦)」を正当化していますが、かつて共産主義者が労働者を搾取する資本主義体制の打倒を目指す共産主義暴力革命を正当化したのと同じ論理です。ISの聖戦の対象にはイスラム国家の世俗政権も当然含まれることになります。


◆テロ戦争と共産主義暴力革命

『2017年世界最終戦争の正体』
【 馬淵睦夫、宝島社 (2016/11/7)、p118】

かつてレーニンに率いられたロシアのボルシェビキは暴力によって政権を奪取しました。以後、共産主義運動における暴力革命路線が各国で荒れ狂うことになりました。しかし、考えてみれば共産党の民族解放闘争というのは、現在のイスラム過激派によるテロ闘争と類似しているのです。民族解放戦線というのは暴力による政権奪取であり、中国の毛沢東が中華人民共和国を樹立した戦法やかつてのベトコン、カンボディアのポルポトなどと基本的に変わることはありません。自らの政治目的を暴力集団の力によって達成したという点が同じなのです。共産主義民族解放闘争に対し本当に民衆の支持があったのかどうか、歴史的に検証されなければなりません。

ISと共産党の政治イデオロギーの内容は違っていても、採用した戦術は同じなのです。そう考えますと、ISは共産主義暴力革命路線の21世紀版と言うことも可能です。表向きにはISは世俗イスラム政権を打倒して、イスラム教に基づくカリフ国家を樹立することを目指しています。かつて、共産党はブルジョワ政権を打倒して共産主義国家を樹立することを目指していました。そうしますと、ネオコン(もともとは共産主義永久革命を唱えたトロツキー主義者)がISを生み育てたというのも頷ける話ではありませんか。ネオコンが共産主義者の伝統的戦術に従って過激派組織を養成したと考えると辻褄が合うのです。

レーニンは「戦争から革命へ」と共産主義者を叱咤激励しました。つまり、国内の混乱を活用して共産主義政権を打ち立てよということです。現象面を見ると、イラクやシリアの国内の混乱を利用してISが勢力を伸ばしてきたことがわかります。それだけではありません。ISは「不正義の支配者に対するジハード(聖戦)」を正当化していますが、かつて共産主義者が労働者を搾取する資本主義体制の打倒を目指す共産主義暴力革命を正当化したのと同じ論理です。ISの聖戦の対象にはイスラム国家の世俗政権も当然含まれることになります。また、シーア派政権も不正義の支配者です。これらの政権を武力で打倒せよと主張しているのです。

この論理を裏返しますと、ISなどのイスラム過激派を台頭させるために、まともな世俗政権を打倒することが「アラブの春」を演出したネオコンの目的であったと見ることができるのです。国民が貧しいだけでは過激派が生まれることはありません。過激派を伸長させるためには、国内が混乱することが必要になるのです。国内の混乱を意図的に起こすという作戦が必要になるわけです。何度も繰り返しますが、この手法は共産主義革命の戦術と同じです。20世紀の共産主義はまだ死んでいないのです。それどころか、イスラム過激派として装いを新たにして蘇ったのです。

ISの突如の台頭に際して、わが国で多くのISに関する書籍が出版されました。しかし、ISが自然発生的に生じてきたというラインで解説している書籍がほとんどです。中には、ISの出自を細々と詮索することは必要ないと断じている中東専門家も見られますが(山内昌之『中東複合危機から第三次世界大戦へ』PHP新書)、ISの出自こそISのテロがなぜ横行しているのかを解くカギであることがおわかりいただけたと思います。

繰り返しますが、ISを作ったのはネオコンであり、ネオコンの目的はISのテロを通じて世界を混乱させ分断することにあります。そうすることによって、世界をグローバル市場に向け引っ張ってゆくことです。つまり、ネオコンの目的であるグローバル市場化による世界統一のための手段として、ISのテロを利用しているわけです。
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