電脳筆写『 心超臨界 』

他者の働きによるのではなく
自ら他者に尽くすことにより成功をつかめ
( H・ジャクソン・ブラウン Jr. )

葉っぱをお金に換える

2004-09-27 | 08-経済・企業・リーダーシップ
朝日新聞(日刊)2004.09.26「環境ルネサンス」

面積の86%が森林という上勝町(徳島県)の主な産業は農業と林業。なかでもシイタケ栽培と、モミジや柿の葉っぱをお金に換える「葉っぱビジネス」が知られている。

葉っぱをお金に換えるというと、タヌキにだまされたような話だが、この町では4世帯に1軒が葉っぱ、つまり和食などのあしらいにされる「つまもの」を出荷している。

春は桃やサクラの花、秋はモミジや栗、柿の葉っぱ。四季折々の山里の彩りをトレーに詰め、航空便で全国35市場に出荷する。シェアは全国の約8割。販売高は年々伸び続け、年間約2億5千万円になる。1千万円もの収益を上げる人もいる。

従事しているのは大半が女性。それも高齢者が多い。平均年齢は67歳になる。「きれいな葉っぱが相手だから、仕事をしていても気持ちがいい。いまは病気知らずです」と、同町傍示の菖蒲増喜子さん(79)。

この葉っぱビジネスには、山紫水明の地で生産していることが強力な付加価値になる。つまり、環境を保全することが産業のイメージアップにつながるのである。当然、ごみ問題についても、人々の関心が高くなる。

上勝町は、ごみ問題を解決することと産業が栄えることが、車の両輪となっている稀有な例といえるのかもしれない。
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