電脳筆写『 心超臨界 』

知識の泉の水を飲む者もいれば
ただうがいする者もいる
( ロバート・アンソニー )

自助論 《 人生の転機となった一枚の絵――サミュエル・スマイルズ 》

2024-06-21 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
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「私は、一枚の絵がきっかけでこの学校に関心を持つようになった。数年前、ある町を訪れて休憩しようと宿屋に立ち寄ったところ、部屋の暖炉の上に立派な版画が飾られていた。絵には、靴職人の部屋が描かれている。職人は鼻先にメガネをひっかけ、両膝に一足の古靴をはさんで忙しそうに仕事をしている。その周りではボロをまとった少年少女が立ったまま勉強していて、職人は太いまゆ毛の下から慈愛に満ちたまなざしを子供たちに投げかけている……」( 学校設置運動推進の立役者ガスリー )


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p245 )
9章 すばらしい出会い――人生の師・人生の友・人生の書
1 人生の指標となる「ものいわぬ無数の手本」

◆人生の転機となった一枚の絵

地位や身分がどれほど低くても、言葉だけでなく、実際に行動を起こし、誠実かつ精力的に努力する人間のほうが、大きな業績を成し遂げられるものなのだ。

ポーツマスの靴職人ジョン・パウンズは困窮家庭の子供に教育と給食を与える学校の設置運動に大きな影響を与えたが、彼はその種の学校の必要性を口先で説いたのではない。むしろ黙々と、行動によって自分の信念を貫こうとした。彼には無言の実践しか念頭になかったのである。

この学校設置運動推進の立役者ガスリーは、ジョン・パウンズという手本からどのような感化を受けたかを次のように語っている。

「私は、一枚の絵がきっかけでこの学校に関心を持つようになった。数年前、ある町を訪れて休憩しようと宿屋に立ち寄ったところ、部屋の暖炉の上に立派な版画が飾られていた。絵には、靴職人の部屋が描かれている。職人は鼻先にメガネをひっかけ、両膝に一足の古靴をはさんで忙しそうに仕事をしている。その周りではボロをまとった少年少女が立ったまま勉強していて、職人は太いまゆ毛の下から慈愛に満ちたまなざしを子供たちに投げかけている……。

私は好奇心をそそられ、その絵の解説書きを読んだ。それによると、絵のモデルはポーツマスの靴職人ジョン・パウンズ。多くの貧しい家庭の子弟が、牧師や知事、紳士淑女から見捨てられて街をさまよっているのを憐れんだ彼は、善良な羊飼いさながらに子供たちを集め、教育を施している。

しかも、額に汗して得たわずかな収入で生計を立てながら、これまでに500人以上の子供を不幸から救い出したというのだ。

私は自分自身を恥じた。“いったい、私はこれまで何をやってきたのか”という自責の念で胸が詰まった。この時から、私はジョン・パウンズの経歴について調べはじめた。

港町ポーツマスの岸壁のあたりでは、ボロをまとった子供を追い回し、自分の家に引っ張っていこうとするパウンズの姿がよく見られたものだ。とはいっても、警官のように力ずくではない。子供たちのジャガイモ好きをよく知っている彼は、自分もボロボロの服を着こみ、ゆでたてのジャガイモを子供の目の前にぶらさげて走るのだ。

ともあれ、名誉に値する人がしかるべく尊敬されるような日がきたら、彼が真っ先にその光栄に浴するのはまちがいないだろう。彼の絵を初めて見た時、私は彼こそ人類の誇りだと感じたが、その思いはいまも変わらない」
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