TBSチャンネルでの「ザ・ベストテン」の再放送も少しずつ充実してきました。今回は1978年9月7日の放送回。当時私は中3。一応受験生とはいえ、田舎の中学生だったのでその辺は緩く、多分この日も見てたと思います。
この回の放送がどうしてチョイスされたのかはわかりませんが、内容は充実してました。というのも、スタジオに来る来ないは別にして、ランクインした10曲全部聞けてスポットライトまであったので。ランクインしても出演を拒否したり、当日来られなくてビデオ放映もないケースがあると寂しいものですが、10曲全部聞けるとやはり盛り上がりますね。
オープニングでは黒柳さんが「夜のヒットスタジオ」を引き合いに出して、「あちらは司会者同士が凄く仲が良い。」とか「芳村真理さんはファッションが素晴らしくて足元まで映してもらえる。」「視聴者から『黒柳さんは靴は一足しか持ってないんですか?』と言われた。」などの話題。
そして、この回の登場歌手と歌唱曲は以下の通り。
10位:庄野真代「モンテカルロで乾杯」
9位:西城秀樹「ブルースカイブルー」
8位:榊原郁恵「夏のお嬢さん」
7位:研ナオコ「窓ガラス」
6位:山口百恵「絶体絶命」
5位:ピンクレディー「モンスター」
4位:アリス「ジョニーの子守唄」
スポットライト:桃井かおり「嫌なこと言われたの」
3位:沢田研二「ヤマトより愛をこめて」
2位:郷ひろみ&樹木希林「林檎殺人事件」
1位:世良公則&ツイスト「銃爪」
10位の庄野さんはレコーディングでアメリカに行ったため、空港への移動のバスの中で収録したコメントとスタジオで歌った際の映像でした。(ただ、今回この曲は初登場だったそうですが。) 私は庄野さん結構好きで、この曲も大好きなので映像見られて良かったです。おしゃれだし色気もあるし、ヒットしたのはよくわかります。
9位のヒデキと郁恵さんは一緒に登場しましたが、どちらも今でもちょくちょくラジオで聞いたりする曲で、当時も大ヒットでしたよね。ヒデキは前の曲がランク外に出た途端にすぐこれがランクインということで絶好調でした。
意外だったのは研ナオコさんの「窓ガラス」。もちろん知ってましたが、こんなに地味な曲がこれほど大ヒットしてたとは。そしてアルフィーの3人がバックですが、前に見た「夜のヒットスタジオ」の映像ではほとんど映らなかったのが、この日はよく見えたし3人のコーラスもバッチリ聞こえたので良い演奏でした。この時は桜井さんはベースじゃなくてギターだったんですね。しかも、ここでは12弦ギター弾いてました。
それにしても、今回の番宣もそうだしこの再放送を紹介した番組サイトのコラムでも「バックにはデビュー前のアルフィー(THE ALFEE)。」というのをやたらと強調してたのですが、それはいかがなものでしょう。ある意味間違いではないのかもしれませんが、既にグループとして一旦デビューしてプロとしてのキャリアはあったわけで、なんかモヤモヤします。
次が意外だったのですが、6位の山口百恵さんも5位のピンクレディーもちゃんと歌が流れました。夜ヒット再放送ではこの人たちが出る回はそもそも放送されないし、山口百恵さんは別の回で11位~20位の曲を紹介する際は映像なしだったので。
ただ、ランキングボードからいきなり歌になって、回転ドアから登場するシーンとかトークは全部カット。百恵さんの歌は「VTRでお聞きいただきます。」ということで、スタジオには来てなかった様子。ピンクレディーは曲のあとにスタジオにいたから、来てたのはわかりました。
そして4位のアリスは初の武道館3日連続公演の直後だったのでお休み。しかし、その武道館コンサート終了後の楽屋でのインタビューが流れ、映像もその武道館公演のものでした。ヒット曲連発の後にチンペイさんが体調崩してお休みし、この武道館で完全復活だったので本人たちもファンも特別な思いがあったことでしょう。画面越しでも熱気は伝わってきました。ちなみにベーヤンは12弦ギター弾いてました。かっこいい!
そして、次はスポットライトで桃井かおりさんが登場したのですが、「なんでこの人?」という感じはあります。歌手としても少々注目された頃でしょうか。
3位のジュリーは「ヤマトより愛をこめて」でしたが、この曲はこんなにヒットしたんですね。「ダーリング」が5月に出て、これが8月に発売で、次の「LOVE (抱きしめたい)」が9月の発売というかこの番組の3日後に出るということで、ファンの人の財布が悲鳴を上げてたかも。っていうのは大きなお世話で、実際は嬉しい悲鳴かもしれませんね。出る曲出る曲ランクインだとファンは楽しいでしょうし。
2位の「林檎殺人事件」は前週は1位だったそうですが、この回では1コーラスのみ。「落ちると待遇悪い。」というようなことを樹木希林さんがブツクサ言ったり、出だしの振りもしなかったり本気かガチかなかなかスリリングではありました。実は当時はこの曲大嫌いだったのですが、今見るとそこはかとない味わいがありますね。いかにもテレビ的というかなんというか。
そして1位が世良公則&ツイストの「銃爪」。人気が爆発してきて、前週は4位だったのが「ついに」という感じで本人たちも喜びがあふれてました。ちょうどギターの大上さんがお休みした頃のようで、世良さんが「明、見てるか?」なんて言ってました。演奏は2コーラスはあったのですが、間奏のギターソロがなかったのが残念。さらに、セットはギターとベースが一番後ろの配置になってたので、太刀川さんがどんなギター使ってたのか見えず。太くていい音してたのですが。
ということで、今回も楽しませていただきました。月1回ずつくらい放送されてる感じですが、もっともっといろんな回を放送して欲しいものです。できれば「ねえみんな、青春とは向かっていくものなのよ…。」というのを聞きたいですし。
地味だけどヒット曲。作詞作曲は中島みゆき。さすがというべきです。
アルフィーの3人に関しても同じことを思いました。暗いままで顔が映らないかと思ったら突然明るくなって顔もコーラスもはっきりわかる
そしてエンディングの字幕でも「演奏 アルフィー」とはっきり出ていました。
この3年後に彼らは「メリー・アン」で大ブレイクするんですね
その前に発表された「別れの律動(リズム)」も良い曲でした。
https://www.youtube.com/watch?v=_wd91XUWv38
それにしても、「デビュー前の」とわざわざ書くことにどうも違和感が。再デビュー前ということなら正しいのかとも思いますけど、私でもこの時点でアルフィーのこと知ってたし。